Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 秀樹 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (70358894)
小野 哲雄 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (40343389)
野村 竜也 龍谷大学, 理工学部, 准教授 (30330343)
大村 廉 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10395163)
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Research Abstract |
22年度は,ロボットの視線の振る舞いに関する研究,ロボットに対して人が抱く不安を測る心理指標に関する研究,志向スタンスの計測手法に関する検討を行った.人に信頼されて,人から発言を引き出すロボットを構築するためには,言語によるコミュニケーションだけでなく,非言語(視線,ジェスチャ,ロボットの仕草・態度)により伝わる情報をデザインする必要がある,本年度は,非言語の仕草の中でもロボットの視線の同時性に着目した.人の腕の動きに合わせて同時に視線を向けるロボットは,人にロボットの視線を意識させ,コミュニケーションに必要な関係性を構成できることが明らかになった.具体的には,ロボットの視線を意識した被験者がロボットに対して物体を見せる行動を示した。また,構成された関係性を測る心理指標として,ロボットに対する不安感の指標を構築した.具体的には,ロボットと人の距離および,ロボットの態度の違いを複数提示し,質問紙によって不安感を説明する形容詞を洗いだした.本指標により人がロボットに抱く否定的な印象を測ることができ,今後本プロジェクトで作るロボットの振る舞いの良し悪しを測ることが可能となる.また,視線の動き,身体の上下運動に重きを置いたコミュニケーションロボットを用いて,高齢者施設および養護施設で,志向性スタンスの構築に関するフィールド実験を行った.ロボットの視線を動かすリズムおよび身体の上下運動のリズムによって,高齢者および障害児のロボットに対する興味を引き出し,コミュニケーション対象としてロボットがみなされる志向性スタンスが誘発されることが明らかになった.
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