2010 Fiscal Year Annual Research Report
ロボットによる協調学習支援と学習コミュニティの形成
Project Area | Founding a creative society via collaboration among humans and robots |
Project/Area Number |
21118007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三宅 なほみ 東京大学, 大学院・教育研究科, 教授 (00174144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 純 静岡大学, 情報学部, 教授 (70281722)
白水 始 中京大学, 情報理工学部, 准教授 (60333168)
中原 淳 東京大学, 大学総合教育研究センター, 准教授 (00342618)
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Keywords | 知的創造活動支援 / 知能ロボティクス / 学習参加型協調学習 / 学習科学 / 認知科学 / ワークショップでの学習 |
Research Abstract |
本計画研究は,領域提案の人ロボット共生学のなかでも特に,人間社会の中で高度に知的で創造的な協調活動を誘発し,人々の間の相互作用の質を向上させる新たな役割を担うロボットの位置づけをはっきりさせることを狙いとしている. 「他人」としてのロボットを介することで,自分自身とあるいは他人とのやり取りを今までよりもスムーズにし,人間の相互理解がこれまでより格段に進む未来社会にむけた新たな学術領域提案の一翼を担うことを目的とする.今年度具体的には,(1)ロボットを「聞き手」とする自己学習支援,(2)ロボットが「知識の編集を手伝う」ことによる学習支援,(3)ロボットによる参加型学習現場での知的創造性支援,(4)大学初学者を対象としたキャリア・カウンセリングなど相互作用による意思決定支援の四課題について,ロボットが実際協調学習や知的創造性を支援することを実証する. 1)実験用教材ならびに評価方法の開発 次年度以降本格的に協調的学習プロセスにロボットを導入した実践研究を開始するため,人一人で一定以上の成果が保障されている教材を選定した.今年度はそれらの実践から得られたデータについて,成果を確認するための評価手法の精緻化,学習過程で収集可能なデータの分析方法の検討と同時に,個人貢献度の指標化方法の開発も継続して行った. 2)研究用プラットフォームの準備 東京地区に確保した実験場所で総括班から支援を受けてネットワークロボット環境(センサネットワークとロボットを組み合わせたもの)を設置,4つの課題について試験的に運用した.ここから得られた予備的データについては学会研究会などで発表した.同時にこのような試用を通して,来年度の本格実施へ向けてロボットの遠隔操作に必要な基礎技術とその習得方法の洗い出しを行った. 3)ワークショップ・シンポジウムでの研究計画の告知と今後の共同研究についての検討 3月に開催された国際会議ワーショップ6th ACM/IEEEInternational Conference on Human-Robot Interactionにて上記データを分析した結果を報告した.他に3月後半に成果報告と今後の方向性を議論するための国際会議を企画したが,震災のため中止とした.
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Research Products
(21 results)