2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Elucidation of social stratification mechanism and control over health inequality in contemporary Japan: New interdisciplinary area of social and health sciences |
Project/Area Number |
21119006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 廉毅 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70178341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 正博 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (40286000)
谷原 真一 福岡大学, 医学部, 准教授 (40285771)
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Keywords | 保健 / 医療 / 福祉 / アクセス / 健康格差 / 医療保障制度 / 医師分布 |
Research Abstract |
1.過去約20年間の医師・歯科医師の地理的分布を分析した結果、以下の知見を得ている。(1)1980~2000年の歯科医師の地理的分布を分析し、数量的および視覚的に歯科医師の偏在改善を示した。(2)1980~2000年の医師の地理的分布を分析し、同様に医師の偏在慎向が継続していることを示した。以上から、歯科医師の偏在が改善する一方、医師の偏在が依然として続いている状況を明らかし、専門誌に報告した。 2.最近10年間の医師数と人口の分析から、人口規模の小さな二次医療圏では人口減少の程度が大きいために、医師を地域内に保持することが難しくなっている状況を明らかにした。 3.職域における既存の調査結果の分析から、婦人科系がん検診受診には、属性やがんの既往歴、家族の状況が関連していた。具体的には、子宮がん検診受診に関連する要因は、年齢が高い、閉経、がん既往歴あり、婦人科疾患の治療中または既往歴あり、子どもありであった。また、乳がん検診受診に関連する要因は、年齢が高い、閉経、がん既往歴あり、婦人科疾患既往歴ありであった。さらに、これらのがん検診受診は、運動習慣やなんらかの健康行動の実施とも関連しており、健康意識の高さとの関連が示唆された。 4.患者の属性や疾病状況と継続的な医療受診との関連について分析するため、医療レセプトを継続的に収集する仕組みを、ある県の国民健康保険団体連合会の協力を得て構築した。 5.国内外の本課題に蘭わる文献レビューを行った結果、費用対効果の効率性を確保しながら、国民の健康増進を図る公共政策の事例として、オランダの事例を分析取り上げ、報告および専門誌への投稿を行った。
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Research Products
(5 results)