2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロな動的パターンの相互作用の数理的解明とその生命科学への展開
Project Area | The study on the neural dynamics for understanding communication in terms of complex hetero systems |
Project/Area Number |
21120003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西浦 廉政 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00131277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國府 寛司 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50202057)
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Keywords | ヘテロ個体 / 衝突現象 / 大域分岐 / 特異点 / 反応拡散系 / 余次元 |
Research Abstract |
2次元空間局在解(粒子解)の少数相互作用系としての衝突現象および不均一媒質でのダイナミクス解析を行った.とくに2次元粒子解のドリフトとピーナッツ変形に関する余次元2の特異点付近の大域的分岐解の振る舞いについてより詳しい描像が得られた.さらに不均一性に起因するパルスジェネレータについては、それを周期解とみなすことにより、その力学系的起源を探索するきっかけが得られた.またヘテロな環境下での真正粘菌の適応行動の数理モデルについては、頭部における生化学的反応とゲルの柔らかさをリンクさせることにより、忌避物質に対する粘菌の適応的ロコモーションについて実験結果とモデルシミュレーションの定性的一致を見た.数学的にはドリフトとサドルノードの余次元2の特異点構造が通過、反射、分裂の3つの挙動を生み出すorganizing centerを形成していると考えられる.実際にこのモデルにこの特異点構造が埋め込まれているかどうかについては今後の課題として残っている.また山口班との共同討議により異なる領野間のリズムの生成・消滅に関わる新たな振動子モデルの作成を試み、いくつかの可能性について示唆が得られた.
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Research Products
(7 results)