2013 Fiscal Year Annual Research Report
脳神経回路の同期の生成崩壊に基づく認知情報生成機構の解明
Project Area | The study on the neural dynamics for understanding communication in terms of complex hetero systems |
Project/Area Number |
21120005
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
山口 陽子 独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 神経情報基盤センター長 (00158122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 真弘 筑波大学, システム情報系, 助教 (40513370)
北城 圭一 独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 副チームリーダー (70302601)
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Project Period (FY) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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Keywords | コミュニケーション / 脳波 / 自閉症 / FEM / 同期 / 力学系 / presimulus / 計算論モデル |
Research Abstract |
これまで脳の認知処理において、複数のプロセスを並列に進行する必要のある課題で、脳内部位の同期回路が過渡的に現れることを示してきた。本年度は作業記憶のデュアルタスクにて、複数のシータ同期回路の形成が確認でき、シータによる中央実行回路のスイッチ機能を担う仮説が支持された。また、視覚作業記憶課題において視覚刺激が出る以前のシータ波の活動がその後の記憶の主観的明瞭さに関わることを明らかにした。 またヒトコミュニケーション課題として2者交互タッピング課題を実施し、健常者群とAutisitic Spectrum Disorder郡とでタッピングのパフォーマンスに差があることを発見した。さらに2者交互タッピング課題での行動を健常者について定量的に解析したところ、タッピングは相手のタッピングに対する位相応答曲線により特徴づけられて、2者の関係は同曲線を用いた結合振動子モデルで合理的に理解できることがわかった。 さらに、作業記憶課題における脳の結合振動子系としての性質、および脳内のリズム活動波動伝搬特性の実験データー特性について、西浦班と協力して計算論モデル構築を行い、非線形力学系としての分岐特性が、脳の過渡的活動の生成に重要な役割をなすこと、それらの活動が認知機能と密接に結ぶ可能性があることを理論モデルにより提示した。 以上より、2者間のコミュニケーションの神経機構として、脳内の自発リズムのダイナミクス、2者間での知覚刺激のリズム、そして行動のリズムをつなぐことで、コミュニケーションを構成する力学系を再構築して解析することが可能になり、力学系としてのコミュニケーションの解明への有効なてがかりを得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)