2013 Fiscal Year Annual Research Report
環境と神経モジュールの相互作用による実時間運動指令創成のメカニズム
Project Area | The study on the neural dynamics for understanding communication in terms of complex hetero systems |
Project/Area Number |
21120012
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
阪口 豊 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 教授 (40205737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 英三 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (00182014)
成瀬 康 独立行政法人情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター, 副室長 (00455453)
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Project Period (FY) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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Keywords | 運動メカニズム / 脳科学 / 身体性 / 計算モデル / 分節 / 間欠的制御 / 脳波 / 相互作用 |
Research Abstract |
本研究の目的は,身体や環境との相互作用の下で脳神経系が運動指令を実時間で生成するメカニズムを解明することである.この目的の達成に向け本年度は以下の研究を行なった. まず,本研究の作業仮説である「間欠的制御」に関する計算モデルについては,制御アルゴリズムを完成させ,提案モデルが視覚目標追従課題中のヒトの運動特徴を再現できることを確認した.特に,本研究で昨年度開発した運動分節抽出アルゴリズムを適用したところ,分節時間長の分布がモデルとヒトのあいだでよく一致することがわかった. ヒトを対象とした脳波解析では,分担者が開発した単一試行脳波から周期的自発脳波の位相シフトを検出する手法を単純反応課題時の脳波データに適用した.その結果,反応の直前150ミリ秒のあいだにμ波の位相シフトが観測された試行では,そうでない試行と比較して反応時間が有意に長いことが明らかになった.この結果は,脳内の活動同期に要する時間が反応時間に影響を与えることを示唆する. サルを対象とした実験では,脳が運動を分節化して実行していることの証左を得るために,経由点付きの標的ヒット課題と円状曲線の描画課題をとりあげて,手先位置と目の視線位置を解析した.ヒット課題では,経由点を注視する視線移動とカーソルを注視する視線移動の2種類があり,後者の視線移動はその試行での誤差修正に関与していることが明らかになった.また,描画課題では,明示的な経由点がないにもかかわらずヒット課題と同様にカーソルを注視する視線移動とカーソル以外の位置を注視する視線移動が観測された.カーソル以外の位置への視線移動はカーソル運動に先行して生じ,その注視位置ではカーソルの位置分散が極小となる傾向が得られた.このことは,連続的な曲線描画運動においてもサルが内的に経由点を設定している(すなわち,運動を分節している)可能性を示唆している.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Hand manipulation and mirror neurons in the inferior parietal lobule respond to the visual image of one's own hand movement
Author(s)
Maeda, K., Nakajima, K., Inase, M., Ishida, H., and Murata, A.
Organizer
Neuroscience2013
Place of Presentation
San Diego, USA