2009 Fiscal Year Annual Research Report
準安定的に形成される受容体・リガンド複合体間の相互作用解析
Project Area | Integrative understanding of biological processes mediated by transient macromolecular complexes; New technology for visualizing physiologically metastable states. |
Project/Area Number |
21121002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋田 一夫 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (70196476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池 〓求 首都大学東京, 東京・戦略研究センター, 准教授 (50381554)
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Keywords | 構造生物学 / 核磁気共鳴法 / 相互作用 / 過渡的複合体 / 転移交差飽和法 |
Research Abstract |
YUHのユビキチン結合界面の淵に存在する、E16,T40,S85,S154,A159、ならびに結合界面から離れたS68,S123,T197のシステイン変異体を作成した。過剰量のユビキチンを添加してYUHの活性中心C90を保護した条件で、変異導入した目的システイン残基に選択的にcysteaminyl-EDTA修飾を施した。得られたEDTA修飾YUHに,常磁性金属のガドリニウム(Gd)やニッケル(Ni)、ならびに反磁性金属の亜鉛(Zn)をキレートさせることができた。 次に、過渡的相互作用を検出するために、修飾YUHとの結合に伴って誘起される分子間PREである、Gd^<3+>による横緩和速度増大と、大きさがその1/340である縦緩和速度増大を、freeのユビキチンのNMRシグナルに誘起される転移PREとして観測した。 その結果、YUHのT40Cにプローブを導入した条件では、ユビキチンのT7,K11,T12に0.05~0.15s^<-1>の縦緩和増大と、3~15s^<-1>の横緩和増大が両方有意に観測され、A46~Q49,L73~G76には横緩和増大のみが有意に観測された。また、A159にプローブを導入した条件では、G75,G76に縦緩和増大のみが有意に観測された。また、縦緩和時間および横緩和時間の常磁性による増大の比は複合体形成の交換時間に依存するため、これらの結果よりYUHとユビキチン相互作用における早い複合体生成(過渡的複合体)および遅い複合体形成の構造情報が得られたと判断した。
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Research Products
(15 results)