2013 Fiscal Year Annual Research Report
超高解像度1分子蛍光顕微鏡の開発と細胞膜受容体の情報伝達機構の1分子解析
Project Area | Integrative understanding of biological processes mediated by transient macromolecular complexes; New technology for visualizing physiologically metastable states. |
Project/Area Number |
21121004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
船津 高志 東京大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (00190124)
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Project Period (FY) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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Keywords | 1分子生理・生化学 / 1分子イメージング / ナノ計測 / 受容体 / 生体膜 |
Research Abstract |
1.Mpl二量体の安定性とリン酸化の制御機構の解明 Mplは血小板産生や初期造血を制御するサイトカイン受容体である。生細胞におけるリガンド存在下、非存在下でのMpl二量体形成過程を一分子イメージングするため、ACPタグを付けたMplを骨髄球細胞株に強制発現させ蛍光標識した。その結果、Mplはリガンドの有無にかかわらず単量体・二量体の平衡状態で存在することを明らかにした。Mplの発現量が増加するにつれて、二量体の割合が増加した。また、Mpl二量体の寿命はリガンド存在下で延長し、Mplのリン酸化の阻害やアダプタータンパク質Shcのノックダウンにより阻害された。リン酸化されたMpl二量体がShcにより架橋されたと考えられる。一方、安定化されたMpl二量体はMplのリン酸化を促進した。Mpl二量体はMplのリン酸化により安定化され、安定化されたMpl二量体は逆にMplのリン酸化を促進した。本研究により、サイトカイン受容体の単量体・二量体平衡による正のフィードバック制御という、新規のリン酸化制御機構を明らかにした。これは、低いサイトカイン濃度で標的細胞を効率よく刺激するのに重要だと思われる。 2.超解像蛍光顕微鏡の構築 STORMを用いてストレス顆粒内微小構造体の超解像イメージングを行った。ストレス顆粒は熱や活性酸素といったストレスに応答し、mRNAやmRNA結合タンパク質などが集まり形成する直径1μm程度の細胞質内顆粒構造体であり、一過性の翻訳抑制機能を持つ。しかし、mRNAや種々のタンパク質がどのような分布を示し翻訳抑制機能を実現しているかは回折限界が障壁となり明らかになっていない。我々はSTORMにより、ストレス顆粒内でmRNAが直径100nm程度の小さな区画に局在している様子を観察することに成功した。また、構成因子によって局在が異なることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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