2021 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical developement of low-entropy reaction space by kinetic analysis of high-speed flow reactions
Project Area | Highly organized catalytic reaction chemistry realized by low entropy reaction space |
Project/Area Number |
21H05080
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
永木 愛一郎 北海道大学, 理学研究院, 教授 (80452275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正井 宏 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (70793149)
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Project Period (FY) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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Keywords | フラッシュクエンチフロー法 / フローマイクロリアクター / 高速反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず本研究の基盤技術であるフラッシュクエンチフロー法の開発を行った。一般的な反応速度算出法である「ストップトフロー法」(フローリアクター内に反応溶液を流し、その流れを止めて反応溶液内部を分光学的に観察する手法)では、フローリアクター内を溶液が通過する時間を反応時間に置き換えることができるため、リアクターの体積や流入速度により反応時間を精密に調節できる。しかし、溶液が分光学装置に到達するまでの反応進行、分光学装置の安定化に必要な時間などの「不感時間(デッドタイム)」が存在するため、ストップトフロー法では活性化エントロピー変化を正確に算出できない。そこで、申請者がこれまで取り組んでいたフラッシュケミストリー(マイクロメートルサイズの経路径を有するフローマイクロリアクターを利用して、瞬間的に試薬を混ぜ合わせる合成法)に基づき、反応を所定の反応時間の後に瞬間的に停止(クエンチ)して反応試薬の消費量および生成物の収量から反応速度を算出する「フラッシュクエンチフロー法」の開発を行った。 モデル反応として、有機リチウム試薬の求核付加反応を利用し、反応器および混合器の精査を行い、クエンチフロー法が可能なフローマイクロリアクターを試作した。これを用いたスチレンのアニオン重合を検討したところ、数秒程度で原料が完全に消費される本反応系において、ミリ秒単位の反応時間における反応進行度(原料の消費率など)を明らかにすることができた。これを活用することで、本反応系の擬一次反応速度定数を明らかにできた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
期待した通り、フラッシュクエンチフロー法の確立ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はフラッシュクエンチフロー法の高度化を行う。 まずは種々の高速反応、とくにアニオン重合に注力し、モノマーごとの反応速度定数を明らかにする。さらに異なる温度条件における速度定数解析を行い、反応速度的パラメータを明らかにすることを目標とする。 加えて、現在は各種クロマトグラフィーなどを用いる内部標準法により反応成績を評価しているが、インライン分析技術と集積化することによるリアルタイム型の反応速度解析へと展開していく。
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Research Products
(28 results)