2023 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of kinetically controlled reaction fields in cells
Project Area | Kinetics-Driven Supramolecular Chemistry |
Project/Area Number |
21H05095
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
奥村 正樹 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 准教授 (50635810)
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Project Period (FY) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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Keywords | 反応遅延制御 / 酸化的フォールディング / LLPS / 活性亢進剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
小胞体内化学的触媒反応場の形成メカニズムを明らかにするため、構造生物学、生化学、分子生物学的手法の融合により、その構成成分やトリガーとなる因子を抽出することを目指した。2021年度小胞体内化学的触媒反応場の形成因子を見出し、2022年度A01班齋尾と協力し、NMR測定による小胞体内化学的触媒反応場の形成時の立体構造・ダイナミクス解析を行い、化学的触媒反応場に不可欠な領域の特定に至った。さらに、小胞体内化学的触媒反応場の内部の可視化を目指し、屈折率を活かしたホロトモグラフィー顕微鏡を設置した結果、幾種かのシャペロン、基質の濃縮を特定することが出来た。最終年度である2023年度は、特定した因子の生理学的機能の理解と、小胞体内化学的触媒反応場の可視化を行った。 小胞体内化学的触媒反応場の機能の理解に関して、試験管内の実験において本化学的触媒反応場が基質であるプロインスリンの凝集を抑制し、酸化的フォールディングを触媒するスーパーエンハンサーとしての化学触媒反応場であることを突き止めた。次に、小胞体内化学的触媒反応場に濃縮される因子の機能の理解に関して、因子を濃縮することで、スーパーエンハンサーとしての化学触媒反応場の触媒活性がさらに亢進されることがわかった。今後生理学的な検証を進める必要がある。 小胞体内化学的触媒反応場の可視化において、化学的触媒反応場の因子を安定に発現させたU2OS細胞を作成し、クライオ電顕トモグラフィーによる小胞体内の可視化を行っている。現在条件検討を行っており、可視化に成功後、速やかに論文投稿を目指す。 また、C01班村岡と協力し、反応遅延制御の反応場の化学制御が可能になると考えられる、幾種かの酸化還元化合物を開発し論文として発表した。さらにこの化合物は、小胞体内の幾つかの酵素の活性亢進にも役立っていることを示し、現在論文投稿中である。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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