2021 Fiscal Year Annual Research Report
Biological function of non-canonical nucleic acids
Project Area | Elucidation of the mechanism for dimensional response genome across species regulated by nucleic acid structures |
Project/Area Number |
21H05110
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今西 未来 京都大学, 化学研究所, 准教授 (80362391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安喜 史織 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (50747946)
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Project Period (FY) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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Keywords | 核酸高次構造 / 遺伝子制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究開始までに、グアニン四重鎖構造を形成するモデル配列を含むオリゴヌクレオチドRNAを用いた相互作用解析によって、RNAメチル化酵素複合体METTL3/METTL14が安定なグアニン四重鎖構造RNAに結合することが予備的知見として得られていたが、グアニン四重鎖構造の安定性の低下にともない、METTL3/METTL14の結合親和性が低下することをゲルシフトアッセイによって明らかにした。また、モデル配列ではなく、細胞内に存在する種々のRNA配列の中から、どのような配列にMETTL3/METTL14が結合するのかを検討するために、領域内での共同研究を開始した。具体的には、mRNA由来のRNA配列をそれぞれ提示したビーズを用いて、METTL3/METTL14複合体が特に多く結合しているビーズを回収し、そのシーケンス解析を行った。2021年度は、系の立ち上げとして、スモールスケールの解析を行った結果、グアニンに富む特徴的な配列が共通配列として見出された。また、その中には、既存のデータベースから判断して、N6-メチルアデノシンを含む配列も存在することが確認された。今後、系をスケールアップして解析を進めるとともに、この共通配列の高次構造や共通配列への結合親和性、メチル化との関係性に関しては、より詳細な検討を加えていく予定である。また、植物における解析に関しては、植物組織におけるグアニン四重鎖核酸の検出系の構築に取り組み、適切な抗体を用いることによって、グアニン四重鎖核酸を検出できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メチル化酵素のグアニン四重鎖構造RNAへの結合性を確認できたことと、植物におけるグアニン四重鎖構造の検出系が確立できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
グアニン四重鎖構造を形成するモデル配列のみならず、細胞内在に由来するRNA配列のライブラリからRNAメチル化酵素との結合性が高いRNAやメチル化反応性の高い配列の探索を行い、細胞におけるRNA高次構造とRNAメチル化状態との関係性について明らかにしていく予定である。また、植物組織において、種々のストレスに対して、グアニン四重鎖構造がどのように変化するのかに関して解析を進める。
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Research Products
(8 results)