2023 Fiscal Year Annual Research Report
Holistic approach towards understanding cognitive and motor development based on interaction among brain, body, and environment.
Project Area | Holism in neuroscience: Large-scale recording and simulation |
Project/Area Number |
21H05138
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
森 裕紀 早稲田大学, 次世代ロボット研究機構, 客員主任研究員 (80610849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 聡史 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 特別嘱託研究員 (30391890)
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Project Period (FY) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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Keywords | マウス全身筋骨格モデル / 触覚細胞モデル / 計算神経科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、物理シミュレーションエンジンであるMujocoを基盤として、マウスの全身筋骨格シミュレーションを開発した。このシミュレーションには、853本の筋肉が全身に実装されており、マウスの動作を詳細に再現することが可能である。さらに、マウスの全身に皮膚を実装し、リアルな外観を実現した。 触覚の再現に関しては、マウスの肉球部分に触覚細胞を実装した。具体的には、MujocoのTouchGridを利用して触覚センサーを配置し、メルケル細胞のみをモデル化した。触覚センサーの値をメルケル細胞モデルに入力することで、生理学的に妥当な触覚情報を得ることができる。肉球の触覚細胞はクラスター単位で密集して存在することがあるため、実装はクラスター単位で行い、各クラスターに1から5個のメルケル細胞を接続した。開発したモデルを用いて、レバー引きシミュレーションを実施した結果、触覚モデルが適切に動作していることを確認した。 本研究で開発されたマウス全身筋骨格シミュレーションと触覚モデルは、マウスの行動や感覚情報処理の研究に有用なツールとなることが期待される。今後は、このモデルを用いて様々な実験を行い、マウスの行動メカニズムの解明に貢献していきたい。 また、本モデル、マウスの運動制御や感覚情報処理の基礎研究に留まらず、ヒトの疾患メカニズムの解明にも応用できる可能性がある。例えば、運動障害や感覚障害を持つ疾患モデルマウスのシミュレーションを行うことで、病態の理解が深まり、新たな治療法の開発につながることが期待される。 さらに、我々はこのモデルを他の研究者にも広く利用してもらうことを目指している。モデルの公開やドキュメンテーションの整備を進め、多くの研究者がこのモデルを活用できる環境を整えていく予定である。本研究の成果が、様々な分野の研究者との共同研究を促進し、神経科学研究の発展に寄与することを期待している。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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