2022 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of a plant holobiont imager to reveal the systemic responses and their dynamics
Project Area | Co-creation of plant adaptive traits via assembly of plant-microbe holobiont |
Project/Area Number |
21H05152
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
宮島 俊介 石川県立大学, 生物資源環境学部, 講師 (20727169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 陽介 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 招へい教員 (00808264)
杉田 亮平 名古屋大学, アイソトープ総合センター, 講師 (60724747)
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Project Period (FY) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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Keywords | 植物微生物相互作用 / 生体イメージング / RIイメージング / 画像データ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物は地上部である葉圏、地下部である根圏においてそれぞれ多様な微生物との共存関係を構築することで、拡張された超個体として生育環境に適応している。この超個体化の理解には、植物と微生物との動的な相互作用、さらにはそれがもたらす植物の遺伝子発現および生理機能の変化を、超個体を維持したまま非破壊的に検出することが必須である。本計画研究では、グループ内研究者の有する技術を統合し、植物と微生物との超個体化現象を可視化する「超個体イメージャー」の構築を通じ、本研究領域の掲げる「植物超個体機能学」の推進に貢献することを目的としている。 2022年度では、まず根圏超個体化に着目し、人工的な土壌環境を再現し、土壌環境下でのシロイヌナズナの根の成長とそれと共存する糸状菌の感染や増殖といた微生物の生命動態を、非破壊的に長時間にわたり可視化する蛍光イメージング技術の開発をおこなった。その結果、土壌空間において、糸状菌が感染初期においては、シロイヌナズナの根の成長に沿って菌糸を展開していくこと、さらには、感染後期には、無性胞子である分生子を形成するなど、土壌での微生物の生命動態を可視化することに成功した。加えて、この蛍光イメージングに対し、物質輸送を可視化するRIイメージング統合を目指し、従来のカバーガラスではなくPVDCフィルムを用いた観察ディバイスの開発を行っい、蛍光およびRIという異なるタイプの光に対し、土壌環境下での生命動態を可視化することができる観察ディバイスを完成させた。 また、葉圏での超個体化現象に対しては、植物-微生物相互作用の起点である気孔開閉に着目し、前年度得た学習データを基に、シロイヌナズナの気孔開度を自動測定する画像データ解析手法を確立すると同時に、野外環境での気孔開度測定を可能とする新たな顕微鏡ディバイスの作成を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
土壌環境での根と微生物との動態を可視化する蛍光イメージングと、物質輸送を可視化するRIイメージングを統合する観察ディバイスの開発を行うなかで、当初計画していたカバーガラスを用いたディバイスでは技術的問題が生じ、観察ディバイスの再構築が必要となった。新たにPVDCフィルムを用いたディバイスの開発により、技術的問題点解消された。気孔開度の自動計測に関しては、予定どおり技術開発を達成してる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度においては、第一に蛍光・RIイメージングの統合から、根圏超個体化における微生物動態と物質輸送の両面を同時に可視化を目指し、根圏超個体化の生命動態の実体に迫っていく。また葉圏での超個体化に関しては、構築した気孔開度自動計測技術を用い、微生物による気孔の開閉制御機構の解明を行う。
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[Presentation] ディープラーニングを用いたシロイヌナズナの気孔開度自動定量技術の開発2023
Author(s)
高木桃子, 平田梨佳子, 相原悠介, 林優紀, 水谷未耶, 安藤英伍, 河野(吉村)恵実, 富山将和, 木下俊則, 峯彰, 戸田陽介
Organizer
第64回日本植物生理学会年会
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