2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development bond exchange reaction and optimization reaction conditions using Machine Learning
Project Area | Digitalization-driven Transformative Organic Synthesis (Digi-TOS) |
Project/Area Number |
21H05213
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山口 潤一郎 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00529026)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Keywords | ニッケル / パラジウム / 芳香族化合物 / エステル / ニトリル / スルフィド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、申請者らが見いだした異種結合交換反応(アリール交換反応)に適用可能な芳香環の拡大、さらに多種な結合交換が可能な触媒開発に着手する。具体的には、エステル・ニトロ基・ケトン・エーテル・ニトリルなどの不活性結合を同時に活性化可能な触媒を用いた結合交換反応により安価で入手容易な化合物から高付加価値の化合物を合成する。さらに、最も高反応性官能基であるハロゲンを残したまま不活性結合を活性化し得る反応系の探索に挑戦する。触媒設計と適用できる化合物群の選定は結合解離エネルギーと触媒構造の適切なパラメータ化を用いて機械学習によって得られた知見を最短の最適化法として駆使する。 本年度は、関連する反応開発研究に着手し、独自に開発したニッケル触媒(Ni/dcypt)と芳香環交換反応という概念を用いて、新たな芳香族スルフィド合成法の開発に成功した。取扱いが容易な無臭の芳香族スルフィドをスルフィド化剤として使おうというユニークな発想のもとに生まれた新反応である。今回の研究により、医薬品などを含む40種類以上の化合物を様々な芳香族スルフィドに変換可能であることが分かっており、悪臭問題を解決できる斬新な芳香族スルフィド合成法を提供することとなる。 さらには、本研究から派生した、エステル同士のカップリング反応、ジアリールケトンの脱酸素的カップリング反応、エステルダンス反応の拡張にも成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
それまで報告していたエステルとハロゲン化アリールの交換反応に加えて、チオールと芳香族エステル並びに擬ハロゲン化アリールの結合交換反応にも成功した。関連研究に関しても多くの進展が見えられたことから、本年度は当初の計画以上に進展しているとした
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Strategy for Future Research Activity |
新しい結合交換反応の組み合わせを、見いだす。またその最適化は、共同研究にて機械学習を用いて行う予定である。
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