2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cross-scale In-cell AFM technique for elucidating intra-cellular molecular structures and dynamics
Project Area | New cross-scale biology |
Project/Area Number |
21H05251
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
福間 剛士 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (90452094)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Keywords | 原子間力顕微鏡(AFM) / ナノ内視鏡AFM / In-Cell AFM / 細胞内現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
クロススケール新生物学領域の発展のために、In-Cell AFM技術を代表とするバイオAFM技術の開発と、それを用いた細胞内現象のナノレベル研究に取り組んだ。 技術的には、In-Cell AFM計測の際にニードル探針が汚染されることを防ぐために、探針表面にフッ素系の分子膜を形成して防汚効果を持たせる技術を開発しており、一定の効果が確認できている。また、細胞核を直接インデントして硬さを測定する技術について、解析ソフトを改良し、その客観性、定量性、作業効率などを大幅に改善することができた。また、観察速度の向上を妨げる主たる要因である細胞内への探針の挿入速度を向上させるために、探針を水平方向に振動させながら挿入する方法を検討したが、現時点では改善の効果が確認できていない。現在は、分子修飾探針により挿入効率が改善できるかどうか、その可能性を検討し始めている。 応用研究としては、仁田班と共同でチューブリンの集合体形成に与えるCamsup2の影響を高速AFMにより調べている。主要な結果は既に得られており、論文化の作業を進めつつ、必要に応じて補足データの取得やデータ解析を進めてきた。来年度には論文としてまとめて公表できる見込みである。また、田中班と共同で、アミロイド繊維の表面に存在するファジーコートとよばれる揺動構造の3D-AFM観察に取り組んでいる。これまでに、コートの有無やpHの違いによって、大きな表面構造の違いがみられることを確認している。あとは補足データが取得できれば、論文化へと進められる。水上・藤原班と共同で、接着斑の細胞内計測を実施してきた。接着斑の成長や崩壊に合わせて、形状や硬さが変化する様子を可視化することができた。この結果は、論文化に足るデータが取得できているので、あとは論文としてまとめて発表を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
In-Cell AFM技術の基礎は完成しており、また、本研究の目標であった、超解像顕微鏡、TIRF顕微鏡、共焦点顕微鏡などの光学顕微鏡技術との融合も実現できている。現在は、実用性、機能性、速度、再現性などの改善に向けた改良に努めている。一方、応用研究については、多数の応用班のメンバーとの共同研究を模索して、いくつかの研究テーマについては、すでに論文化に足るデータが得られている。来年度は、これらを論文としてまとめて発表することで、集大成としたい。以上の通り、技術開発、応用研究ともに計画通り、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在まで、研究計画通りに順調に進展しており、最終年度である来年度は、これらの成果をとりまとめて、できるだけ多くのデータを論文として公表することを目標とする。具体的には、仁田班との共同研究で進めているチューブリン集合体の形成過程に関する研究成果、田中班との共同研究で進めている微小管表面のファジーコートの3次元計測に関する研究成果、水上・藤原班と共同で進めている接着斑の細胞内計測に関する研究成果などをとりまとめて論文として発表する。その一方で、引き続き、In-Cell AFM技術の改良と、その他の応用研究の模索も並行して進める予定である。
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Research Products
(15 results)