2022 Fiscal Year Annual Research Report
自律的に計測・介入を行うχログボットのアルゴリズム開発
Project Area | Hierarchical Bio-Navigation Integrating Cyber-Physical Space |
Project/Area Number |
21H05299
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前川 卓也 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (50447025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 幸太郎 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (20370116)
竹内 孝 京都大学, 情報学研究科, 講師 (30726568)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Keywords | 階層生物ナビ / ユビキタスコンピューティング / 行動認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
野生環境にて動物に自律的に介入を行うためのロガー装置のハードウェアおよびソフトウェア開発を行った。2022年度に青森県蕪島に生息するウミネコを用いて実験を行ったが、介入の音量が海水の浸潤などにより低下する問題が発生したため、2023年度に再実験を行う。また、ラベルあり学習データなしで能動的に撮影を行うログボットの論文を投稿した(2023年度に採録された)。 また領域の支援を受けて、産業分野における作業行動認識研究を促進させるため、53時間におよぶ大規模作業行動データセットであるOpenPackデータセットを収集し、公開した。本データセットを様々な行動認識用の機械学習モデルに適用し、データセットや各モデルの特徴を分析することで、産業分野での行動認識研究の今後の方向性を明らかにした。また、PerCom2023にてOpenPackデータセットを用いた作業行動認識コンペティションであるOpenPack Challenge 2022を開催し、100名以上の参加者を集めた。コンペティションでは、様々な方向性から複雑行動認識にアプローチする手法が開発され、当該分野の研究の促進に貢献した 音声プルービングを用いたスマートフォンユーザのための障害物検知手法が当該分野の最難関国際会議であるPercom2023に採択され(採択率:約17%)、発表を行った。 GPSを利用した屋内位置測位・ナビゲーション手法に関する論文がACM IMWUT論文誌に採択されており、UbiComp2023にて口頭発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
・野生動物介入ロガーの新ハードウェア開発を行い、そのソフトウェアを開発中である。好奇心に従って野生動物の珍しい行動を自動的に撮影する人工知能搭載ロガーを開発し、新潟県粟島に生息するオオミズナギドリを用いて実験を行った。これまでに知られていなかった新しい行動の撮影に成功し、その成果は生物分野の英語論文誌に投稿中である。(2023年度に論文採択された) ・線虫の姿勢推定をカメラ画像を用いて行う手法を、既存手法を改良する形で開発した。しかし、姿勢推定の誤差が低減しないことが判明したため、ベースとなるネットワークそのものを見直す。線虫およびマウスの姿勢の系列の埋め込み表現を獲得する手法をグラフオートエンコーダーを基に開発した。この埋め込み表現は、行動の数値的表現としてみなすことができる。埋め込み表現を基に介入を行う深層強化学習手法のプロトタイプを開発した。深層強化学習はコンピュータ上のシミュレートされた動物に対して評価実験を行った。マウスおよび線虫に介入を行う装置および関連ソフトウェアを一部開発した。 ・人間行動認識のための大規模データセットを構築、公開した。上記データセットを用いてコンペティションを開催し、当該分野の学術振興に貢献した。コンペの登録者数は100名以上にのぼり、データセットのユニークダウンロード数も1000件を超えた。コンペティションの上位入賞者の表彰式はPercom2023の併設ワークショップであるBiRD2023にて開催した。 ・位置測位および行動認識に関する手法開発を行い、当該分野の最難関国際会議であるUbicompやPercomに論文が多数採択された。
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Strategy for Future Research Activity |
・改良した介入ロガー装置を用いた海鳥のフィールド実験を遂行する。 ・年度前半からマウスを用いた介入実験を遂行する。 ・線虫の姿勢推定手法のベースネットワークの再設計を行う。 ・年度後半に線虫を用いた介入実験を遂行する。 ・一部実装が未完了であるマウスおよび線虫の介入装置の開発を完了する。
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[Journal Article] Biologging intelligent Platform(BiP)により実現する バイオロギングデータの共有と海洋の可視化2023
Author(s)
渡辺 伸一, 野田 琢嗣, 小泉 拓也, 依田 憲, 吉田 誠, 岩田 高志, 西澤 秀明, 奥山 隼一, 青木 かがり, 木村 里子, 坂本 健太郎, 高橋 晃周, 前川 卓也, 楢崎 友子, 三田村 啓理, 佐藤 克文
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Journal Title
日本生態学会誌
Volume: 73
Pages: 9-22
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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