2010 Fiscal Year Annual Research Report
狩猟採集民の調査に基づくヒトの学習行動の特性の実証的研究
Project Area | Replacement of Neanderthals by Homo sapiens: testing evolutionary models of learning |
Project/Area Number |
22101003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
寺嶋 秀明 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (10135098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 正 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (50242889)
窪田 幸子 神戸大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (80268507)
今村 薫 名古屋学院大学, 経済学部, 教授 (40288444)
大村 敬一 大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 准教授 (40261250)
亀井 伸孝 大阪国際大学, 人間科学部, 准教授 (50388724)
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Keywords | 文化人類学 / 狩猟採集民 / 子ども / 学習 / 遊び / 遊び集団 / 創造性 / 社会進化 |
Research Abstract |
本研究は,狩猟採集民の学習行動の実態を把握し、新人の学習行動の特性を解明することを目指す。具体的には以下の4点が中心的課題である。(1)狩猟採集社会における子供の観察から、学習と創造性発現の実態を解明する。(2)発達心理学的手法によって、狩猟採集社会と近代化社会における子供の比較研究を行い、狩猟採集民の学習特性を明らかにする。(3)多彩な環境下の狩猟採集民の比較研究により、環境に応じた学習行動の変化を把握する。(4)霊長類学や認知科学などと協働し、ヒト以前の霊長類から現代人に至る学習能力の進化について理論的展望を構築する。 (1)については、研究の理論的フレームワークを確立するため、フィールドにて予備的調査を行った。カメルーン(寺嶋・林[研究協力者])、オーストラリア(窪田・Y.Musharbash[海外共同研究者])、カナダ(大村)、ナミビア(高田[連携研究者])。(2)については、日本国内において幼児の観察をもとに言語発達の調査を行い(小山)、日本国内およびアメリカの幼児を対象としてコラージュ作成に基づく発達心理学的調査を行った(山上)。(3)については、内外の文献の収集と整理を進めた。(4)については、「ヒトにおける遊びと学習の進化的展望プロジェクト」を立ち上げ、3回の共同研究会を開催した。外部の専門家も加え、学際的な見地から理論的探求をした。特に第3回の共同研究会(2011年2月18日、神戸)には、海外共同研究者・協力者4名(Barry S.Hewlett、Bonnie L.Hewlett、Adam H.Boyette from Washington State Univ. ; Yasmine Musharbash、Sydney Univ.)を招聘し、現存する狩猟採集民の学習と教育について研究を深めた。以上の研究に関する総合的な報告書として「交替劇A-02班研究報告書No.1」を刊行した。
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Research Products
(30 results)