2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Replacement of Neanderthals by Homo sapiens: testing evolutionary models of learning |
Project/Area Number |
22101006
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
荻原 直道 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (70324605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 宏正 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40187761)
近藤 修 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (40244347)
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Keywords | 仮想復元 / 形状モデリング / 化石脳 / ネアンデルタール / 進化 |
Research Abstract |
本年度は、前年から構築を開始している化石頭蓋組立システムを用いて、ネアンデルタールAmud 1号頭蓋の復元を完成させた。これは、各破片の表面形状をベジェ曲面でモデル化することでその破片と隣接する破片の表面形状を予測し、それに基づいて隣接破片の位置決めを行い、それを繰り返すことで頭蓋破片を組み立てていくものである。具体的には、まず上述の方法で頭蓋骨の左右を接合の滑らかさに基づいて別々に組み立て、最後に左右の相対的位置を左右対称性、および下顎窩間距離に基づいて決定した。その結果、隣接する破片を滑らかに組み上げることが可能となった。 また、Thin-Plate Spline関数を用いて、欠損していない部分の形状情報に基づいてリファレンス標本と欠損のある標本の間の写像を求め、欠損部分をそれに基づいて変換することで補間を行う手法を開発した。それを適用し、Amud 1号の復元頭蓋のプロトタイプを一通り完成させた。 一方、こうした方法で復元される化石頭蓋骨から、その中に収まっていたはずの脳の形を推定するには、現代人について頭蓋骨と脳のかたちの対応関係を明らかにし、それを化石形態に当てはめる必要がある。そこで現代人の頭蓋骨内腔と脳表面のかたちの対応関係を医用画像から明らかにすることを試みた。具体的には、頭部のCTおよびMRI撮像を行い、同一被験者の両撮像データを相互情報量が最大となるように位置合わせを行った。そして頭蓋骨内腔と脳の3次元形状モデルを構築し、解剖学的特徴点に基づいて両者のかたちの対応とそのばらつきの傾向を定量化した。その結果、頭蓋骨内腔はその中に収まる脳の形をある程度反映していることを確認した。 現代人頭蓋骨を化石頭蓋骨へ変形させる関数を記述し、それに基づいて現代人の脳形状を変形させることで、化石脳をある程度計算的に求めることができると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
化石頭蓋とその脳鋳型を精密に復元する手法を開発し、その中に収まっていたはずの脳(化石脳)の仮想復元を行う道筋が立ちつつあるから。
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Strategy for Future Research Activity |
頭蓋化石の欠損部分を解剖学的に正しく補間することは、その中に収まる脳形態を復元する上で重要である。そこでリファレンスデータに基づいて化石頭蓋骨の欠損部位を補間する手法を確立する。また化石頭蓋骨の脳形態を数理的に推定する手法を確立する。
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[Presentation] A new framework for phenotypic analyses of laboratory mouse motor functions : the inverse kinematics of gait patterns2011
Author(s)
S.OOTA, Y.IKEGAMI, K.AYUSAWA, H.IMAGAWA, H.HISHIDA, H.SUZUKI, Y.OBATA, H.YOKOTA, R.HIMENO, Y.NAKAMURA, A.YOSHIKI
Organizer
Neuroscience 2011
Place of Presentation
Washington, U.S.A
Year and Date
2011-11-12
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