2011 Fiscal Year Annual Research Report
超高速・超低消費電力物質科学シミュレーション方式の研究開発
Project Area | Materials Design through Computics: Complex Correlation and Non-equilibrium Dynamics |
Project/Area Number |
22104002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
稲葉 真理 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (60282711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 礼仁 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (40251392)
今井 浩 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (80183010)
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Keywords | アルゴリズム / シミュレーション工学 / 情報システム / ネットワーク / 計算機システム |
Research Abstract |
平成23年度は、研究の第2年度として直接的にハードウェアに問題を写像することにより、超低消費電力かつ超高速に物質科学における第一原理に基づいたシミュレーションを実施するためのパイロットモデルとなるFPGAベース演算アクセラレータを研究開発した。FPGAベース演算アクセラレータは、超低消費電力を実現するための基礎技術である「問題が要請する最低限の数値精度保証」、「ホストへのバンド幅およびメモリへのバンド幅実現」に置いて、電力・バンド幅比を最適化するためのプラットフォームとして使用するものである。しかしながら、平成23年度末までに設計は終了したものの、超大型FPGA,Xilinx Virtex-6または7の入手が平成23年度末までに不可能であったため、一部平成24年度に繰り越して完成させた。 また、解法の研究開発としては、データ流最適化問題とターゲットとする超並列・超分散アーキテクチャにおける大規模線形方程式の高速解法の研究開発を実施し、成果を得た。 更に、本プロジェクトがターゲットとする超並列・超分散プラットフォームを実現するために不可欠である、極超高速分散シミュレーション実現の基礎技術となる極超高速ネットワークを有効に活用するためのデータ転送方式の研究開発を実施した。平成23年度は40Gbpsの超高速ネットワークの高度利用研究を開始し、ローカルな環境ではあるが、90%を超す利用効率を達成し、平成24年度以降の本格的研究開発の基盤を確立した。 これらの研究開発において、本研究のA02 班、A03 班との有機的連携を実現するため、1月に1回以上共同セミナーを実施し、研究の方向性を定めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の研究開発において、一部予定していた超大規模FPGAの製造業者からの出荷が遅れたため、試作を平成24年度に繰り越さざるを得ない状況が発生したが、平成24年度に無事に試作を完了し、予定した成果を上げることができた。それ以外の項目に関しては、当初予定した成果を十分に上げることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度の研究計画の一部は、予定していた超大規模FPGAの製造業者からの出荷(製品化)が遅れたため、平成24年度に繰り越さざるを得ない事態となった。しかしながら、平成24年度に繰り越された部分の研究開発を無事完了させ、十分な成果をえることができた。従って、今後も当初の予定通り研究を進めることが可能であり、研究計画に修正は不要である。
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Research Products
(21 results)