2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造形成・新機能発現における電子論ダイナミクス
Project Area | Materials Design through Computics: Complex Correlation and Non-equilibrium Dynamics |
Project/Area Number |
22104005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
押山 淳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80143361)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 剛 物質材料研究機構, 計算科学センター, 主幹研究員 (50354147)
尾崎 泰助 北陸先端科学技術大学院大学, 先端融合領域研究院, 准教授 (70356723)
岩田 潤一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教 (70400695)
土田 英二 産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 研究員 (50357521)
|
Keywords | 密度汎関数理論 / 第一原理計算 / オーダーN / ナノ構造 / 電子状態 / コンピューティクス |
Research Abstract |
本研究では、量子論の第一原理に立脚した、実空間アプローチとオーダーN法を計算手法の軸にすえ、ナノメートル・スケールの複合構造体のナノ形状と電子機能の複合相関と非平衡ダイナミクスの解明、および新機能を有するナノ構造体の提唱を行うことを目的としており、22年度は以下の成果が得られた。 1.実空間アプローチは、マルチコア超並列アーキテクチャに適した計算手法であり、我々はRSDFTコードの開発とその高度化を進めている。今年度は、RSDFTコードの多機能化、Car-Parrinello Molecular Dynamics (CPMD)手法との結合、さらには固有値問題の新たな解法である櫻井-杉浦法のコード化を行った。またこのRSDFTの応用として、シリコン・ナノワイヤーの電子物性解明、シリコン表面での炭素ナノワイヤーの制御可能性探索を行った。 2.密度行列の最適化に基づく、オーダーN手法は超大規模系に対する密度汎関数理論計算を可能にする有望手法である。そのひとつであるCONQUESTコードについて、それをマルチコア超並列アーキテクチャにおいて高度化するとともに、バイオ系での有用性を調べる計算を実行した。 3.擬ポテンシャル・局在基底法は精度とコストのバランスのとれた手法であり、我々はOpenMXコードの開発を進めているが、本年度は、新しい固有値解法の提唱を行い、従来手法と比べて、サイズNに対するより低次のスケーリングを示すことを実証した。 4.第一原理分子動力学計算における、位相空間の探索を効率化するために、原子の質量を非対角行列の形に一般化する手法の検討を行った。
|
Research Products
(17 results)