2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
22105005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 正浩 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20174279)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 合成化学 / 炭素-炭素結合 / 分子活性化 / ロジウム |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)ロジウム触媒によるシクロブタノールへの形式的なカルベン挿入反応の開発 炭素-炭素σ結合は有機化合物の基本骨格を形成する極めて安定な結合であり、一般に反応性に乏しい。しかし、もしこれらを特定の位置で選択的に切断して変換できれば、基質としてハロゲンや金属元素などの活性で廃棄物を排出するような官能基を必要としない革新的な合成手法となりうる。本研究ではロジウム触媒を用いるとシクロブタノールとN-トシルヒドラゾンが反応してシクロペンタノールが生成することを見出した。形式的にはシクロブタンの炭素-炭素結合間にヒドラゾンから生成したカルベン炭素が挿入されている。さらに光学活性なロジウム触媒を用いると、ジアステレオかつエナンチオ選択的にカルベンが挿入して、光学活性なシクロペンタノールが合成できることを見出した。
(2)N-アリルグリオキシルアミドの環化による3-ヒドロキシピリドン骨格のエナンチオ選択的な構築法の開発 3-ヒドロキシピペリジン骨格は天然物を含む様々な生物活性物質に見られる重要な構造である。このため、3-ヒドロキシピペリジン骨格を入手容易な原料から効率良く合成する手法の開発は重要な研究課題である。本研究では市販されているグリオキシル酸、アニリン、臭化アリルより容易に調製できるN-アリルグリオキシルアミドに紫外光と光学活性ロジウム触媒を段階的に作用させることで、炭素-水素結合と炭素-炭素結合の切断を経てエナンチオ選択的に3-ヒドロキシピペリドン骨格を構築する手法を見出した。この手法により、様々な置換基を有する3-ヒドロキシピペリドン誘導体が高いエナンチオ選択性で合成できるようになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)