2011 Fiscal Year Annual Research Report
メタボロミクスによる植物成分生合成のゲノムマイニング
Project Area | Biosynthetic machinery: Deciphering and regulating the system for bioactive metabolite diversification |
Project/Area Number |
22108008
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
齊藤 和季 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (00146705)
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Keywords | 生合成 / 植物二次代謝 / メタボロミクス / トランスクリプトミクス / 統合オミクス / アルカロイド |
Research Abstract |
植物の持つ天然物生合成のゲノム基盤を、メタボロミクスを基盤とした統合オミクスによって解明する事を目的とする。特に、臨床的に用いられている抗がん成分カンプトテシンや血糖低下作用を有するキノリチジンアルカロイドなどのアルカロイド生産植物について、トランスクリプトームおよびメタボロームデータを、次世代シークエンサーおよび高性能質量分析計によって取得、解析する。次に、これらのオミクス統合データについて生合成に必須な遺伝子について生物情報学を駆使したゲノムマイニング手法によって推定する。さらに、組換えタンパク質での生化学的研究や、組換え植物細胞でのin vivo研究によって遺伝子機能を決定する。当年度は、カンプトテシンを生産する毛状根細胞と生産しない懸濁細胞でのデープトランスクリプトーム解析を行った。解析はイルミナプラットフォームを用いて、それぞれ約2G塩基の配列決定を行い、その後アセンブリーやディファレンシャル発現解析に供した。また、育種されたキノリチジン型アルカロイド非含有のルピナス変種を用いて、非生産主種との比較トランスクリプトームとメタボロームの統合解析から絞り込んだ遺伝子についてその機能解析を行った、その結果、本遺伝子がアルカロイド生合成の初発段階に関わる新規なリシン脱炭酸酵素であることを証明した。フラボノイド生合成、含硫黄代謝産物生合成遺伝子についてもほぼ同様の手法で遺伝子のマイニングと機能解析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画がほぼ達成されている。また、当年度に研究論文を複数発表することことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、統合解析による遺伝子の絞り込みをさらに進めると共に、絞り込んだ遺伝子の機能解明を当初の予定に沿って遂行する。また、米国NIH等での類似プロジェクトにより最近公表されたトランスクリプトームデータを用いることにより、遺伝子の絞り込みをさらに精密化できる可能性があり検討する。
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[Journal Article] Two glycosyltransferases involved in anthocyanin modification delineated by transcriptome independent component analysis in Arabidopsis thaliana2012
Author(s)
Keiko Yonekura-Sakakibara, Atsushi Fukushima, Ryo Nakabayashi, Kousuke Hanada, Fumio Matsuda, Satoko Sugawara, Eri Inoue, Takashi Kuromori, Takuya Ito, Kazuo Shinozaki, Bunyapa Wangwattana, Mami Yamazaki, Kazuki Saito.
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Journal Title
Plant J.
Volume: 69
Pages: 154-167
DOI
Peer Reviewed
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