2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Electromagnetic Metamaterials |
Project/Area Number |
22109005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石原 照也 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60168250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 直志 京都大学, 大学院・情報学研究科, 教授 (90127118)
冨田 知志 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (90360594)
小野田 勝 秋田大学, 大学院・工学資源学研究科, 准教授 (80425727)
澤田 桂 独立行政法人理化学研究所, X線自由電子レーザー計画推進本部, 研究員 (40462692)
大野 誠吾 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (70435634)
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Keywords | メタマテリアル / 微細加工 / 光物性 / 数値計算 / プラズモニクス / 光磁性 / 光整流 / 負の屈折率 |
Research Abstract |
初年度は計画研究の準備を行った。周期構造の折り返しを利用した負の届折率の実現を検討した。周期多重極法を用いたダブルフィッシュネット構造の最適化の為の基礎研究として、遠方場係数の関数の形状感度を随伴変数を用いて求め、これと非線形計画法によって、簡単な周期構造のストップバンドの位置を移動させる形状決定問題を解くことができた。また、周期多重極法の計算効率の更なる向上のために、Maxwell方程式のCalderon前処理法について研究し、小規模な非周期問題において収束性の向上を確認した。周期的な金属・絶縁体多届膜が実効的な異方性誘電率をもつ媒質(異方性メタマテリアル)として扱えるかどうかを、分光エリプソメトリーを用いて実験的に調べた。周期的な磁姓体ナノ構造で構成される磁性メタマテリアルでの、磁化のダイナミクスを解析的・数値的に調べ、ダンピングのメカニズムを明らかにした。比誘電率と比透磁率が同程度のメタマテリアルでは電子系量子スピンHall状態と固様の状態を実現できる可能性がある。ヘリカル・エッジモードの探索の準備として大規模実空間シミュレーションのための計算機環境の構築を行った。金属の人工周期構造中のプラズモンに対するベリー曲率の効果について考察した。この人工構造に歪みを入れると、プラズモンの分散のギャップ近傍において、ベリー曲率の影響によってプラズモンの軌道を曲げられることがわかった。光起電力の発生機構に基づいた差周波発生について非対称メタマテリアルに対して数値的な検討を試みた。その結果、薄膜試料に対して大きな非線形感受率を持ちうることがわかった。テラヘルツ帯のメタマテリアル作成手法としてプロジェクターを改造したマスクレス露光技術を用いる方法を開発し、1ピクセル=8μmの構造が作成可能となった。今後、2次元平面上に構造を敷き詰める手段として有用である。
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