2010 Fiscal Year Annual Research Report
プラズモン共鳴型光波メタマテリアル表面の創製技術の開発
Project Area | Electromagnetic Metamaterials |
Project/Area Number |
22109007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
迫田 和彰 独立行政法人物質・材料研究機構, 量子ドットセンター, センター長 (90250513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 敏弘 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (60274263)
田丸 博晴 東京大学, 工学系研究科, 講師 (30292767)
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Keywords | メタマテリアル / プラズモン / 共振器 / FDTD / RCWA / 強束縛近似 / レーダーアンテナ / 近赤外分光 |
Research Abstract |
(1)光波領域のメタ表面創製技術の開発:ユーロピウムイオンもしくはエルビウムイオンを分散した酸化ケイ素膜を石英基板上にスパッタリングで作製し,蛍光測定により磁気双極子遷移による発光線を確認した。また,石英基板のエッチング処理により,100nm程度の幅をもつ周期的な突起を形成し,これに金を蒸着してMIM(金属/絶縁体/金属)共振器を作製した。さらに,両者を組み合わせることにより,共振器中の大きな磁場による磁気双極子遷移の増強効果を最適化する試料構造の検討を進めた。 (2)メタ表面解析技術の開発と試料設計:まず,FDTD法(時間領域差分法)を用いて,メタマテリアルレーダーアンテナのいくつかの単位構造について,局在共鳴電磁モードの数値解を算出した。次に,これを基底に用いて強束縛近似で分散曲線の解析解を導出し,共鳴モードの空間対称性に従ってブリルアンゾーン中央で正負の曲率をもつ分散曲線が得られることを示した。さらに,2つの共鳴モードから成る2本の分散曲線の偶然縮退を利用したレーダーアンテナの特性について,応用上重要なゾーン中央で直線的な分散関係を得るために共鳴モードが満たすべき必要十分条件を解明した。また,この解析法を2次元アンテナの場合に拡張し,対称性に起因する縮退モードを利用して線形の分散関係を得る新しい設計手法(制御された対称性低下の方法)を考案した。 (3)メタ表面の特性測定と電磁場制御機能の検証:近赤外分光装置によりMIM共振器の反射スペクトルを測定し,RCWA法(厳密結合波解析法)による数値解との比較により特性評価を行った。
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Research Products
(12 results)