2012 Fiscal Year Annual Research Report
Crosstalk between epithelia and the basement membrane controlling gonadogenesis in C. elegans
Project Area | Cross-talk between moving cells and microenvironment as a basis of emerging order in multicellular systems |
Project/Area Number |
22111005
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
西脇 清二 関西学院大学, 理工学部, 教授 (30342827)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 線虫 / ADAMTS family / GON-1 / fibulin-1 / IV型コラーゲン / 基底膜 / 微小管 / 細胞移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.生殖巣リーダー細胞DTCの細胞骨格の挙動解析: キネシン依存的な核の移動に関わる核膜蛋白質UNC-83, UNC-84がDTC細胞の方向性のある移動にも必要であることも突き止めた。DTCの方向性のある移動にはガイド分子UNC-6が、DTCで発現する受容体UNC-5を介して反発性のガイドを行うことが知られている。タイムラプスイメージングを用いた解析から、野生型ではDTCの方向転換の開始時に核膜周辺にUNC-5::GFPが発現し次第に細胞膜に広がるが、unc-83, unc-84変異体では早期に細胞膜で発現することが分かった。またunc-6,unc-5変異体がunc-83, unc-84変異体のDTC移動異常をサプレスすることを見出した。さらにkinesin RNAiでもunc-83, unc-84変異体と同様のUNC-5の発現異常が観察された。これら結果は核膜蛋白質がUNC-5の輸送に関与することを示唆する。 2.基底膜の制御に関わるADAMTSプロテアーゼGON-1の解析: DTC移動におけるFBL-1/fibulin-1とGON-1の拮抗的な相互作用を探るために、emb-9::Dendraを用いて基底膜collagen IVの量とその代謝速度を検討した。Dendraは光転換型の蛍光蛋白質で、UV照射により緑から赤に変換する。その結果、collagen IVの代謝速度は生殖巣先端のDTC周辺の基底膜で高く、鞘領域の基底膜では低いことが分かった。DTC基底膜ではその移動に伴い、collagen IVの活発な分解・再編が起こっていると考えられる。DTC基底膜に注目してgon-1およびfbl-1変異体でのEMB-9::Dendraの挙動を解析した。gon-1変異体ではcollagen IVの蓄積量が野生型に比べて増加しており、fbl-1変異体では逆に減少していることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.核膜蛋白質UNC-83/KASHとUNC-84/SUNがUNC-6による細胞外からの細胞移動ガイドに関連する可能性を探り、変異体における受容体UNC-5の未成熟な細胞膜への提示とその機能亢進を明らかにした。これらの核膜蛋白質は細胞内で核を微小管やアクチン細胞骨格に結合させ、核の移動や配置に機能することが知られているが、このような細胞外からのガイドシグナルへの応答における機能は全く知られていなかった。細胞外シグナルと細胞骨格制御を結びつける新しい側面であり、重要な発見であると考える。 2.当初の予定ではEMB-9::mCherryによりcollagen IVの基底膜蓄積量の評価を考えていたが、光変換型レポーターEMB-9::Dendraを用いた解析に成功し、代謝速度の定量が可能となった。Collagen IVは進化的に保存された基底膜分子であるが、このようなライブイメージングを用いた個体レベルでの解析はほとんど行われていない。
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Strategy for Future Research Activity |
1.核膜蛋白質UNC-83/KASHとUNC-84/SUNが核の周辺にUNC-5受容体を繋ぎ止め、DTCの方向転換時にkinesin依存的に適量のUNC-5を細胞膜に輸送するための制御に関わっている可能性を考えている。今後はこれを検証すべく研究を推進する。特に小胞輸送関連のG蛋白質、kinesin familyの関与を遺伝学およびライブイメージングの手法により検討する。2.DTCの移動における基底膜の制御に関しては、24年度までに立ち上げたEMB-9::Dendraの系を用いて、GON-1とFBL-1の拮抗的な相互作用を定量的に解析していく。これらの定量データからgon-1, fbl-1の種々のアレルの性質を予測し、数理モデル化さらにシミュレーションを目指す。別の系ですでに数理モデル化を行っている領域メンバーと連携し研究を推進する。
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Remarks |
研究代表者は新学術領域「動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成」の総括班・広報担当として、領域ホームページの運営・管理を行っている。
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Research Products
(9 results)