2010 Fiscal Year Annual Research Report
がん幹細胞と微小環境の相互作用の解明とその分子機構を標的とした治療法開発
Project Area | Integrative Research on Cancer Microenvironment Network |
Project/Area Number |
22112004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋山 徹 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (70150745)
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Keywords | 微小環境 / がん幹細胞 / 神経膠芽腫 / 大腸がん / 造腫瘍性 / 分子標的 / RNAiライブラリー / Wntシグナル |
Research Abstract |
神経膠芽腫および大腸がんの幹細胞にRNAiライブラリーを導入し、がん幹細胞性、造腫瘍性に重要な遺伝子を検索すると同時にこれまでに同定した遺伝子について以下の研究を行った。 1)RNAiを用いた摂動実験により、これまでに同定された遺伝子の上下関係を検索し、関連したシグナル経路毎に分類した。これにより、新規分子の解析が容易となり、がん幹細胞の腫瘍形成能に重要なシグナル伝達経路の描出が容易となった。2)Notchシグナルの標的遺伝子をノックダウンして造腫瘍性に必須な遺伝子を同定した。3)Wntシグナルが造腫瘍性に重要であることを証明し、β-cateninがmicroRNAを標的としていることを明らかにした。さらに、血管内皮細胞をはじめとした微小環境細胞の分泌するWntの重要性を解析している。4)機能未知の1回膜貫通型蛋白質EN-9、EN-10(仮称)の細胞内ドメイン結合蛋白質を同定し、さらに下流のシグナル経路の同定を進めている。5)7回膜貫通型蛋白質Lgr5の上流で機能する転写因子、miRNAを同定し、Lgr5が大腸がんで過剰発現している分子機構の一端を明らかにした。さらにリガンドの同定、下流シグナル経路の同定を進めている。6)APCにより活性化されるGEF分子Asefの大腸癌での過剰発現にはNotch3が重要な役割を果たしていることを明らかにした。Notch3を供給する細胞の同定を進めている。7)膜蛋白質EN-9、EN-10のモノクローナル抗体の作製を進めた。
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Research Products
(8 results)