2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトT細胞白血病ウイルス1型による免疫系の破綻機構
Project Area | Conversion of tumor-regulation vector to intercept oncogenic spiral accelerated by infection and inflammation |
Project/Area Number |
22114003
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松岡 雅雄 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10244138)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | HTLV-1 / 炎症 / ウイルス発がん / HBZ / Tax |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)は生体内で感染細胞を増加させ感染機会を増大させる。我々はHTLV-1のアンチセンス転写産物であるHTLV-1 bZIP factor(HBZ)遺伝子が全てのATL症例で発現し、ATL細胞の増殖に関与していることを報告してきた。本研究では免疫系で中心的な働きをしているCD4陽性Tリンパ球、制御性Tリンパ球をHTLV-1が如何に変調させ免疫系をハイジャックし、発がんへと繋がっているかを明らかにし、HTLV-1感染・免疫失調・発がんへと繋がる発がんスパイラルを解明することで、その治療法開発へと繋げる。 1)HBZ RNAが増殖、抗アポトーシスに関連する遺伝子の発現を上昇させることを明らかにした。その中でsurvivin遺伝子の発現上昇はHBZ発現細胞の生存に重要であることを明らかにした。一方、HBZタンパク質は免疫関連遺伝子の発現制御に関連しており、HBZにコードされるタンパク質とHBZ RNAが異なる作用を有していることが示された。 2)HBZタンパク質がRbタンパク質のBポケットに結合してE2F1との結合に競合し、細胞周期を促進することを見出した。また、この作用はアポトーシス促進とも関連していた。この実験結果からHBZタンパク質が、発がんに関与する可能性が示唆された。 3)HBZを発現するワクチニアウイルスで免疫したマウス脾細胞を使い、HBZ発現T細胞リンパ腫株を接種したマウスで生存期間が延長することを明らかにした。この結果はHBZに対する細胞傷害性Tリンパ球が抗腫瘍効果を有することを示した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Clinical outcomes of a novel therapeutic vaccine with Tax peptide-pulsed dendritic cells for adult T-cell leukemia/lymphoma in a pilot study.2015
Author(s)
Suehiro Y, Atsuhiko Hasegawa A, Tadafumi Iino T, Amane Sasada A, Nobukazu Watanabe N, Masao Matsuoka M, Ayako Takamori A, Ryuji Tanosaki R, Atae Utsunomiya A, Ilseung Choi I, Tetsuya Fukuda T, Osamu Miura O, Shigeo Takaishi S, Takanori Teshima T, Koichi Akashi K, Mari Kannagi M, Naokuni Uike N, Jun Okamura J
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Journal Title
Br J Haematol
Volume: 169
Pages: 356-367
DOI
Peer Reviewed
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