2012 Fiscal Year Annual Research Report
Synaptic integration in mesoscopic circuits in the cerebral cortex
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
22115005
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
松崎 政紀 基礎生物学研究所, 光脳回路研究部門, 教授 (50353438)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 脳・神経 / 神経科学 / 高性能レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
個々の神経細胞は、全長で数ミリメートルにも及ぶ複雑な樹状突起構造を持つが、その複雑性の機能的意義は未解明である。その中でも、大脳皮質第5層錐体細胞が脳表近く第1層まで伸ばす樹状突起部位は、高次領野および視床からの入力を受けること、運動学習によって運動野第1層でのシナプス生成・消失が起こること、から、この部位でのシナプス情報統合の重要性が想定されている。しかし、その実体、機能、意義については不明である。そこで、本研究では、大脳皮質運動野第1層樹状突起・シナプスを、異なったメゾ回路からの情報が統合される基盤構造と位置づけ、この実体と演算機能、運動野メゾ回路最終出力としての個体運動に対する寄与を、主に光生理学的手法を用いて解明する。本年度は、マウスの頭部固定でのレバー前肢運動課題を開発し、この運動課題遂行中の第2/3層大脳細胞活動を2光子イメージングすることで課題関連細胞の同定を行った(Hira et al., J. Neurosci. 2013)。また高次運動野及び視床から一次運動野第1層に強いシナプス入力があることを蛍光トレーサー実験で解剖学的に明らかにするとともに(Hira et al., Front. Neural Circuits 2013)、カルシウム濃度感受性蛍光タンパク質を運動野に入力する神経細胞に発現させ、それらの運動野での軸索の活動を課題遂行中において計測可能とした。また運動野細胞でのシナプス後部スパイン活動もこのタンパク質を用いて計測可能になりつつある。また光遺伝学的手法を用いて計測領野外からのシナプス入力を操作することで、動物の運動行動に変化を誘発することに成功した。さらに、運動野に入力する軸索がどの細胞種に入力するかを調べる実験系を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大脳皮質第1層の微細メゾ回路におけるシナプス信号の統合様式と運動出力の関係を明らかにするための、個体マウスにおける前肢運動課題の確立、第1層軸索入力活動の計測を確立したことは計画通りである。さらに、軸索入力活動の光操作も確立しつつあり、シナプス後部スパイン活動のイメージングも最適化を行っている最中であり、ほぼ本研究に必要な実験系が構築できたといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
前肢運動課題中に運動野第1層に入力する軸索がどのようなタイミングで活動するかを明らかにするとともに、それが運動野のどの細胞に入力しているのか、その入力によってそれらの運動野細胞が活動しているのか、を2光子イメージングと光刺激によって明らかにしていく予定である。
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Research Products
(7 results)