2010 Fiscal Year Annual Research Report
多次元データに基づくメゾ回路のシステム同定法の開発
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
22115012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石井 信 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90294280)
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Keywords | システム同定 / ベイズ推定 / 超解像 / 構造可視化 / シミュレーション |
Research Abstract |
メゾ回路の構造同定を行うための情報学的手法を開発することを当初目的とし、以下の二点について研究を進めた。第一に、イメージングデータから神経細胞におけるシナプス領域などの微細構造を三次元再構成する画像処理技術「神経超解像法」を開発している。第二に、イメージングデータに基づき、大規模回路における回路パラメータの同定を行う「神経システム同定法」を開発している。 神経細胞の微細領域の観察を可能とするため、顕微鏡画像からボケ除去を行うことのできる、ベイズ的三次元デコンボリューション法を開発している。これまでに、対象が三次元的に接続した物体であるのが尤もらしい、という事前知識を用いたベイズ的デコンボリューション法の基礎アルゴリズムを導出し、通常画像を用いた評価を行った。またウィナーフィルタを階層的に用いることで、ボケを階層的に除去する三次元デコンボシューション法を開発し、細胞の局所領域の観察に用いた(Nishiyama, et al., to appear in Nature Cell Biology)。 領域内での共同研究に基づき、マウス海馬神経活動に関するカルシウムイメージング(NCI)データの解析手法の開発を進めた。この手法は、アーティファクト除去処理、関心領域(ROI)検出、スパイク検出までに至る。(1)NCI信号には映像全体にわたる周期的縞模様状アーティファクトが含まれるが、これを除去する処理法を開発した(Takahashi, et al., submitted)。(2)映像フレームのブレが見られたのでこれを補正する処理を行った。サブピクセルレベルのブレを用いて超解像処理を行い撮像画像の4倍解像度の静止画像を得ることができた。(3)ROI検出では行列因子化手法の応用によって、不定形ROIに対応することを可能とした。
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Research Products
(7 results)