2010 Fiscal Year Annual Research Report
モデル生物を用いた生理活性リゾリン脂質機能の包括的研究
Project Area | Machineries of bioactive lipids in homeostasis and diseases |
Project/Area Number |
22116004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 淳賢 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20250219)
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Keywords | リゾホスファチジン酸 / 受容体 / 産生酵素 / ゼブラフィッシュ / 質量分析機器 |
Research Abstract |
本研究では、リゾホスファチジン酸(LPA)とリゾホスファチジルセリン(LPS)の生体内機能を解明することを目的とし、モデル生物としてマウスとゼブラフィッシュを用いた解析を行う。また、マススペクトロメトリーを用いたLPA,LPSの分析法を確立するとともに、モデル生物やヒト臨床サンプルにおけるこれらリゾリン脂質を分析することで、生理活性リゾリン脂質の産生/分解酵素、トランスポーターの機能を解明することを目的とする。本年度は、LPA受容体ノックアウトマウスおよび、LPA受容体変異体ゼブラフィッシュを用いた解析を行い、この遺伝子が発生段階のある特定の臓器の発生に非常に重要であることを見出した。特に、ゼブラフィッシュを用いた解析では、トランスジェニック系統を用いることで臓器の形態形成過程をリアルタイムで非侵襲的に観察できることから、これまでマウスでは解析が難しかった解析が今後可能になることが期待される。一方、マススペクトロメトリーを用いたLPAおよびLPSの分析法を確立した。特に、各LPAおよびLPSについて、結合している脂肪酸種だけでなく、その脂肪酸がグリセロール骨格の1位に結合しているか、あるいは2位に結合しているかを区別して解析できる簡便な系を確立した。このことにより、どのような分子種のLPAあるいはLPSが産生される機構、および、これまで殆どその意義が明らかでなかった2-アシル型リゾリン脂質の意義の解明が進むことが期待される。
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Research Products
(61 results)