2010 Fiscal Year Annual Research Report
膜蛋白質のエクトドメインシェディングによる血管ー神経相互作用の制御
Project Area | Vasculo-neural wiring and their interdependent crosstalk |
Project/Area Number |
22122007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
瀬原 淳子 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (60209038)
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Keywords | メタロプロテアーゼ / ADAM / 造血 / 血液循環 / ErbB / Schwann細胞 / 赤芽球 / グリア細胞 |
Research Abstract |
本研究は、血管-神経ワイヤリングに関与するADAMプロテアーゼとその機能を明らかにすることを目指す。ADAMプロテアーゼは試験管内では一見基質特異性が低く見えるが、生体内では個々のADAMが異なる細胞間相互作用を制御することを明らかにした。これまでに、マウスADAM19(メルトリンβ)が神経再生・心臓形成に関与すること、心臓形成においては内皮由来の弁や内膜組織の発達に神経堤細胞で発現するADAM19が必要とされること、神経再生においては神経細胞の膜画分に局在するグリアのミエリン化活性がADAM19を必要とすることなどから、ADAM19はSchwann細胞の分化を制御することがわかってきた。そこでSchwannn細胞分化におけるADAM19の役割・メカニズムをさらに精査するため、ゼブラフィッシュを用いて、Schwann細胞と神経軸索の挙動のライブイメージングを行った。その結果、ADAM19の欠損により、Schwann細胞は軸索を移動した後、生存できないことがわかった。この効果は、マウスにおけるErbB3ノックアウトマウスの表現型と一致するもので、ADAMI9がNRG1切断活性をもつことを考え合わせると、このプロテアーゼがNRG1の切断・ErbBシグナリングのジャクスタクライン活性化を介して、Schwann細胞の生存に関与することがが示唆された。(未発表)。さらに、ADAM8が胚における血液循環開始に関わることを発見した。ADAM8は赤芽球で発現し、循環開始の際ピンポイントで接着因子のシェディングを行うことにより、血液細胞の血管からの接着を解除する、という血液循環の新しいメカニズムを提唱した(Iida et al., Current Biol., in press)ADAM8は神経系でも発現することから、そこでの役割も検討している。
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Research Products
(21 results)