2011 Fiscal Year Annual Research Report
分裂酵母の接合型変換におけるゲノムアダプテーションの分子基盤
Project Area | Systematic study of chromosome adaptation |
Project/Area Number |
22125003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩崎 博史 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (60232659)
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Keywords | 接合型変換 / ヘテロクロマチン / 相同組換え / DNA二重鎖切断 / 分裂酵母 |
Research Abstract |
分裂酵母の接合型変換は、ゲノムアダプテーションを理解する上で格好のモデル系であり、本研究ではその反応の分子機構を明らかにしようとしている。そのために、1)精製タンパク質を用いた試験管内再構成系の構築、2)接合型変換時のDNA鎖交換反応と相同組換えにおけるDNA鎖交換反応との生化学的差違の解明、3)3C法によってmat座位における染色体のダイナミクスや核内配置を解析、等々を計画している。これらの実験計画について、当該年度は、次の成果を得た。 1、Swi2-Swi5複合体の安定供給体制の確立 これまでに、Swi2はSwi5、Swi6と複合体を形成し、この複合体がRad51リコンビナーゼと相互作用して、Rad51組換え依存的な接合型変換反応を活性化することを示唆してきた。これを生化学的に証明するために、Swi2タンパク質の精製系の確立を試み、少量のswi2-Swi5複合体の精製はできた。しかし、安定供給体制には至らなかった。 2、Swi2相互作用因子の同定 Swi5,Swi6,Rad51以外のSwi2タンパク質相互作用因子を同定する目的で、質量分析による解析を行ったが、分裂酵母細胞内での発現量が少なく、成功しなかった。そこで酵母2ハイブリッド法を用いて、cDNAライブラリーをスクリーニングする方法に変えた。今回、3x10ex6個スクリーングし、最終的に50個余りの候補タンパク質を得た。現在のこれらの遺伝子が接合型変換に関与するかどうか、変異株を作製して解析している。 3、3C法の方法論の確立 DNA-タンパク質複合体の抽出(サンプル調整)が、再現性よく安定して調整できる系を検討した。今後は、このサンプルを元に、deep sequence解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記実績概要では、進捗状況が芳しくないような印象となるが、いずれもチャレンジングなアプローチであり、このような進捗状況は想定内である。Swi2相互作用因子の検索を、当初、質量分析で行うこととしたが、困難を極めたので、2ハイブリッド法に切り替え、多数の有力候補が得られたところは、特に評価したい点である。
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Strategy for Future Research Activity |
今回得らた多数のSwi2相互作用因子について、実際に接合型変換に関与するかどうか、変異株を作製して解析する。また、3C解析は、これまで予備実験に終始してきたが、今後は実際に解析を進め、結果を見ながらトラプルシューティングをしていく方法、すなわち実践的に解析を進めていく予定である。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Mechanistic insights into the activation of Rad51-mediated strand exchange from the structure of a recombination activator, the Swi5-Sfr1 complex2012
Author(s)
Kuwabara N, Murayama Y, Hashimoto H, Kokabu Y, Ikeguchi M, Sato M, Mayanagi K, Tsutsui Y, Iwasaki H, Shimizu T.
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Journal Title
Structure
Volume: 20
Pages: 440-449
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The fission yeast Swi5-Sfr1 complex, an activator of Rad51 recombinase, forms an extremely elongated Dogleg-shaped structure2011
Author(s)
Kokabu Y, Murayama Y, Kuwabara N, Oroguchi T, Hashimoto H, Tsutsui Y, Nozaki N, Akashi S, Unzai S, Shimizu T, Iwasaki H, Sato M, Ikeguchi M
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Journal Title
J Biol Chem.
Volume: 286
Pages: 43569-76
Peer Reviewed
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