2011 Fiscal Year Annual Research Report
脳におけるエネルギー感受機構と食餌嗜好性調節機構の解明
Project Area | Molecular Basis and Disorders of Control of Apetite and Fat Accumulation |
Project/Area Number |
22126005
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
箕越 靖彦 生理学研究所, 発達生理学研究系, 教授 (10200099)
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Keywords | 生理学 / 栄養学 / 摂食行動 / 生体分子 / 肥満 / 視床下部 |
Research Abstract |
AMPキナーゼ(AMPK)は、AMP濃度の上昇とAMPKK(calmodulin-dependent protein kinase kinaseなど)によるリン酸化によって活性化し、グルコースや脂肪酸の利用、遺伝子発現、蛋白合成を調節することから、"metabolic sensor"の一つとして知られている。申請者は、これまでに、マウス室傍核神経細胞に活性型AMPKを発現させると炭水化物食への嗜好性が亢進して過食となり、肥満することを見出した。また、その作用は室傍核における脂肪酸酸化が関与することを明らかにした。これと同様な変化は、マウスを絶食することによっても引き起こされた。 以上の実験成績に基づき、本年度は、これらの作用が室傍核のどのニューロンによって惹起されるかを調べた。多くの神経ペプチドについて探索した結果、室傍核CRHニューロンを介することを見出した。すなわち、室傍核にCRHを投与すると炭水化物嗜好性が亢進した。また、レンチウイルスを用いてCRH shRNAを室傍核に発現させると、絶食後の再摂食時に起こる炭水化物食への嗜好性亢進作用が抑制された。これらの実験結果は、室傍核CRHニューロンが食餌嗜好性を調節することを示唆する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
室傍核CRHニューロンが食餌嗜好性を調節することを見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
室傍核CRHニューロンが食餌嗜好性を調節することが明らかになったので、今後、CRHニューロンのAMPKと脂肪酸酸化が、神経活動、食餌嗜好性をどのように調節しているかを明らかにする。
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Research Products
(8 results)