2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞のミクロな力学作用がマクロな心臓の形態を生み出すロジック
Project Area | From molecules, cells to organs : trans-hierarchical logic for higher-order pattern and structures |
Project/Area Number |
22127006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小椋 利彦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60273851)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 力 / 転写 / miRNA / 心臓 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)せん断応力よって発現誘導が起こる遺伝子としてmiR-143、miR-21、egr1の3つを同定しているが、miR-21のノックアウト(KO)マウスの作製が終了し、その表現型を解析した。その結果、マウスでは心臓の形態に異常は見られず、ゼブラフィッシュとは、その機能に差があることが判明した。しかし、マウスでも力刺激がmiR-21発現の主因であることから、外傷に対する反応を見た所、miR-21 KO マウスでは創傷治癒が速やかに進展し、瘢痕形成も抑制されることがわかった。この表現型はこれまでに報告されていない新しいものであり、miR-21を抑制する核酸医薬が外傷や手術後の切開部位の速やかな治癒を誘導する可能性があるため、今後、詳細に解析する必要がある。2)メカノトランスダクション因子としてHippo経路が重要であることが指摘されているが、Hippo経路の主役YAPの転写活性化能に関する解析はあまり進んでいない。本研究の過程で、YPAによる転写活性化に大きく寄与するHelicase因子を新規に同定した。この因子はショウジョウバエにも高度に保存され、FACTなどのHistone chaperone因子とも共同することが確認された。また、Wnt、Notchなどのシグナル経路とのsynergismも確認できた。この因子を端緒に、Hippo/YAP経路の転写活性化機構の詳細な分子メカニズムが解明できる。3)力刺激によって細胞質から核内に移行して転写制御する因子MKL2が、その転写活性化能を発揮するために必要なco-factorを新規に同定した。この因子はcut-like homeodomainをDNA結合ドメインに保持し、A/T-rich配列に結合する。この因子の同定によって、MKL2/Tbx5の力刺激依存的な転写制御機構が解明に向かうと期待できる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)