2014 Fiscal Year Annual Research Report
共生細菌による宿主昆虫の体色変化:隠蔽色に関わる共生の分子基盤の解明
Project Area | Genetic bases for the evolution of complex adaptive traits |
Project/Area Number |
22128007
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
深津 武馬 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 首席研究員 (00357881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 努 富山大学, 学内共同利用施設等, 特任助教 (60513398)
二河 成男 放送大学, 教養学部, 教授 (70364916)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 共生 / 体色変化 / 隠蔽色 / 擬態 / ゲノム / 昆虫 / 微生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
・共生細菌のゲノム解析:体色を変化させる共生細菌Rickettsiellaの全ゲノム塩基配列1,576,143 bpを決定し、論文執筆中である。 ・Rickettsiellaによって誘導される宿主体色色素の同定:LC-MSを用いて、体色変化に関与する主要な3種の緑色色素Viridaphin A1, Viridaphin A2, Viridaphin B1を同定した。本色素群はアブラムシ上科に属する様々な種に存在し、進化的にきわめて古い起源をもつことが示唆された。 ・宿主アブラムシの色素合成候補遺伝子の特定: RNA-Seq法および定量PCR法により、2種のポリケチド/脂肪酸合成酵素遺伝子を色素関連候補と同定した。 ・その他の共生細菌の解析:ホソヘリカメムシの腸内共生細菌BurkholderiaのRPE67系統の全ゲノム塩基配列8.69 Mbを決定し、論文発表した(Takeshita et al. 2014)。日本産害虫ゾウムシ類の細胞内共生細菌Nardonellaの微生物学同定をおこなった(Hosokawa et al. 2015)。クヌギカメムシの卵塊ゼリーに含まれる縮小ゲノム腸内共生細菌 ‘Candidatus Tachikawaea gelatinosa’の 0.71 Mbの完全ゲノム配列を決定し、卵塊ゼリーの生物学的意義を解明して論文発表、プレス発表をおこなった(Kaiwa et al. 2014)。トコジラミの菌細胞塊に局在する栄養相利共生Wolbachiaの1.25 Mbの完全ゲノム配列を決定し、宿主に主にビオチン(ビタミンB7)を供給していることを示し、このビタミン合成系遺伝子群が他の共生細菌からの遺伝子水平転移で獲得されたものであることを解明して論文発表、プレス発表をおこなった(Nikoh et al. 2014)。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Symbiont-supplemented maternal investment underpinning host's ecological adaptation2014
Author(s)
Kaiwa N., Hosokawa T., Nikoh N., Tanahashi M., Moriyama M., Meng X. Y., Maeda T., Yamaguchi K., Shigenobu S., Ito M., Fukatsu T.
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Journal Title
Current Biology
Volume: 24
Pages: 2465-2470
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] 昆虫と微生物の共進化2014
Author(s)
深津武馬
Organizer
琉球大学熱帯生物圏研究センターセミナー
Place of Presentation
琉球大学熱帯生物圏研究センター(沖縄)
Year and Date
2014-05-08
Invited
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