2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Coupling of replication, repair and transcription, and their common mechanism of chromatin remodeling |
Project/Area Number |
22131005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安井 明 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60191110)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | クロマチンリモデリング / DNA修復 / 発癌 / 癌治療 / 二重鎖切断 |
Outline of Annual Research Achievements |
この年度はこれまでに行なって来た研究の集大成として二つの重要な論文を発表した。一つはARID1AとそのパラローグARID1Bを含むSWI/SNFファミリーのBAF複合体が、NHEJの修復の際にKU蛋白が二重鎖切断に集積するのに必要であり、細胞のX線抵抗性に必要であることを明らかにし、さらにこの複合体がシスプラチンや紫外線に対する抵抗性にも必要である事を示した。重要なことはこれらの因子の発現が多くの癌細胞で欠損している事と、ARID1Aはp53に匹敵する程の癌細胞で変異している事から、多くの癌組織のX線やシスプラチンに対する感受性を予測する事が可能となる。さらにこれらの変異を持つ癌細胞の修復のバックアップ機構が見つかれば、特異的な癌治療のターゲットになりうる。これらの成果はCancer Researchに発表した。もう一つの論文は、転写が二重鎖切断に遭遇した時にRNAポリメラーゼ複合体の中に含まれるENLが活性化したATMでリン酸化され、それによりPRC1ポリコーム複合体のBMI1と結合してポリコームをRNAポリメラーゼの近傍に引き寄せてヒストンH2Aをユビキチン化し転写を抑制する機構が明らかになった。ENLが欠損していたり、ATMによるENLのリン酸化部位の変異があるとポリコームは転写部位に集積せず細胞はX線に感受性になった。この機構は転写抑制が起きる新しい機構であり、二重鎖切断が起きるとその近傍の転写は進行中のそれぞれのRNAポリメラーゼがその場で停止する。この結果はMol Cellに発表された。これらの機構はクロマチンによるゲノムの安定性の制御機構としてDNA修復の研究をクロマチンに広げた成果である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] The BRCA1/BARD1-interacting protein OLA1 functions in centrosome regulation.2014
Author(s)
Matsuzawa A, Kanno S, Nakayama M, Mochiduki H, Wei L, Shimaoka T, Furukawa Y, Kato K, Shibata S, Yasui A, Ishioka C, Chiba N.
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Journal Title
Mol Cell
Volume: 53
Pages: 101-114
DOI
Peer Reviewed
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