2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Coupling of replication, repair and transcription, and their common mechanism of chromatin remodeling |
Project/Area Number |
22131007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山縣 ゆり子 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (40183678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 弘志 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (20230097)
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Keywords | 構造生物学 / クロマチンリモデリング / ゲノムメンテナンス / タンパク質の結晶化 |
Research Abstract |
構造生物学は生命現象の各場面を原子レベルの化学の言葉で記述することに成功し、生命科学の発展に貢献してきた。本研究ではゲノム修復、複製、転写のカップリングと普遍的なクロマチンリモデリング機構の原子レベルでの解明を目的に、ゲノムメンテナンスとクロマチンリモデリングに関わるタンパク質群の構造生物学的研究を行う。平成22年度は、対象としているタンパク質でまだ大量調製法が確立していなかったmDppa3/PGC7とAPNX、ISWIファミリーのタンパク質複合体の中のCHRAC15/17、ACF1について、大腸菌での発現系の構築と高純度精製法を検討した。mDppa3/PGC7とAPNX、CHRAC15/17についてはほぼ高純度精製法が確立でき、かなりの数の結晶化条件の検討を行ったが、それらの結晶化に成功していないので、立体構造レベルでの単一性を重視したタンパク質試料の調製を検討している。ACF1については、いろいろな鎖長のN末領域フラグメントをもつプラスミドを調製し、大腸菌での発現検討を行っているが、現在のところ可溶画分に移行するものが少ないので、発現条件の更なる検討とともに、リフォールディングを検討している。水素原子の位置のレベルでの働く仕組みの解明の課題では、特にゲノムの酸化損傷を防ぐヒトMTH1の中性子構造解析と超高分解能X線構造解析を合わせて行うために、JAXAが行っている宇宙での結晶化実験に参加し、基質2-oxo-dATPとの複合体について、地上での結晶化よりも高分解能の結晶を得ることが出来た。また、pHを変化させたヒトMTH1-基質複合体結晶のX線結晶構造解析を行い、pHに依存したプロトネーション状態に関する知見を得ることが出来た。
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Research Products
(4 results)