2010 Fiscal Year Annual Research Report
DNAータンパク質クロスリンクとクロマチンリモデリング
Project Area | Coupling of replication, repair and transcription, and their common mechanism of chromatin remodeling |
Project/Area Number |
22131010
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
井出 博 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30223126)
|
Keywords | DNA複製 / ゲノム損傷 / クロマチンリモデリング |
Research Abstract |
これまでの研究で,DNA-タンパク質クロスリンク(DPC)損傷修復機構のフレームワークを明らかにした。その過程で,哺乳類細胞ではDPCに対し相同組換え(HR)が選択的に働くことが明らかとなり,高等真核生物のゲノム損傷誘発HRおよび複製と修復のカップリング機構解明に有効な系となることを示した。本研究では,DPCで停止した複製フォークがHRにより複製を再開するまでの過程と,これに関わるクロマチンリモデリングの役割を明らかにする。本年度は,INO80クロマチンリモデリング複合体に焦点をあて,同複合体サブユニットのノックダウン細胞を作製し細胞の基本的な特性を解析するための準備を行った。INO80クロマチンリモデリング複合体サブユニットであるINO80,ACTR5,RUVBL1に対するshRNA発現プラスミドをサブユニットごとに3種ずつ構築した。プラスミドを細胞にトランスフェクションし,プラスミドに含まれるRFPの発現をフローサイトメーターで調べた。RFPの発現を指標とする細胞導入効率は約80%であった。次に,タンパクレベルでのノックダウン効果を確認するために,各サブユニットに対する抗体のスクリーニングを行った。複数の抗体を調べた結果,ノックダウン確認に適切と考えられる抗体が得られた。これと並行して,各サブユニットのmRNAノックダウン効果を確認するために,リアルタイムRT-PCR primerを設計した。現在,Western法およびリアルタイムRT-PCR法により各サブユニットのノックダウン効果を調べている。今後,ノックダウン効果が十分確認できたshRNA発現プラスミドを用いて,一過的発現および安定発現による細胞への影響を検討していく。
|
Research Products
(3 results)