2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | HLA polymorphism, disease and evolution |
Project/Area Number |
22133002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
椎名 隆 東海大学, 医学部, 講師 (00317744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
太田 正穂 信州大学, 医学部, 准教授 (50115333)
細道 一善 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系・人類遺伝研究部門, 助教 (50420948)
今西 規 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディシナル情報研究センター, 研究チーム長 (80270461)
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Keywords | 次世代シークエンサー / リシークエンシング / ゲノム多様性 / 相関解析 / データベース |
Research Abstract |
日本人集団に高頻度な上位5種類のHLAハプロタイプ(HLA-A24-B52-DR15、HLA-A33-B44-DR13、HLA-A24-B7-DR1、HLA-A24-B54-DR4およびHLA-A2-B46-DR8)ならびにヨーロッパ人集団に高頻度な2種類のHLAハプロタイプ(HLA-Al-B8-DR3、HLA-A3-B7-DR15)ホモ接合細胞株、さらにはHLA型不明の胞状奇胎10種類のゲノムDNA、計17検体を用いて、第2世代シーケンサーGAIIx(illumina)にてHLA領域3.76Mbのゲノム配列の決定を試みた。その結果、ゲノムカバー率は91.1%~99.2%、ゲノム重複度は63.5~1135.4であったことから、質の高いHLA領域のゲノム配列を決定する技術開発に成功したと言える。また、それら配列間におけるゲノム多様性解析から、同一のHLAアリルのHLA遺伝子の起源は同一であり、遺伝子内には多型や変異はみられないこと、同一のHLAハプロタイプの起源は同一であり、その多型や変異は異なるHLAハプロタイプ間に比べて少ないこと、異なるHLAハプロタイプ間では、HLA遺伝子近くにhitch-hiking効果の結果と思われる多くのvariation(塩基配列の違い)が、HLA遺伝子の他に遺伝子間配列にも集積していることが明らかになった。さらに、EB-B細胞株由来のゲノム配列には細胞株の継代によって生じる変異が含まれる可能性が考えられたため、末梢血由来のゲノムDNAのHLA領域3.76Mbの塩基配列を決定し、培養細胞株由来のゲノム塩基配列との比較を行った。その結果、細胞株のみに39カ所の変異が認められたが、それらは信頼性の不明であったことから、EB-B培養細胞株における培養中での変異の集積は観察されず、多様性解析には支障をきたさないであろうと考えられた。
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Research Products
(22 results)