2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | HLA polymorphism, disease and evolution |
Project/Area Number |
22133006
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮寺 浩子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40361464)
|
Keywords | HLA / MHC / 自己免疫 |
Research Abstract |
本研究は、HLAクラスIIと関連を示す疾患機序の分子機構を解明することを目的として実施している。平成22年度はHLA-DQ分子のα鎖、β鎖から成るヘテロ二量体のアリル特異的形成能の解析を行い、アリル特異的二量体化パターンを主要なすべてのHLA-DQハプロタイプについて明らかにすると共に、細胞表面発現量を指標としたタンパク質安定性測定系を構築し、各HLA-DQα/β二量体の安定性の定量とアリル間比較を行った。また、安定性に影響を与えるアミノ酸多型をアリル間の安定性比較と部位特異的変異体を用いた解析により同定し、ペプチド結合溝・T細胞受容体認識部位以外の領域に位置し、HLA-DQα/β二量体の安定性を有意に変動させる"安定化多型"3種類を同定した。これらの多型は1型糖尿病、セリアック病に対する疾患感受性と関連するHLA-DQテトラマーの特性を改良する上で有用であるため、新規組換え型MHCタンパク質として特許出願を行った。また、HLA-DQ以外のHLAクラスII分子についても、B型肝炎慢性化、インスリン自己免疫症候群に対する疾患感受性・抵抗性のメカニズムを解明するために、関与するHLAアリル産物の組み換えタンパク質発現系を構築した。具体的には、HBV,IASを対象としてHBV感受性・抵抗性・中立性HLA-DPA1,DPB1アリルのcDNAクローニング、及びバキュロウイルス発現系によるHLA組換えタンパク質発現を行った。また、インスリン自己免疫症候群感受性アリル(DRA^*01-DRB1^*0406)からなるHLAクラスIIテトラマーを作成するため、HLA-DR可溶性領域を昆虫細胞(Drosophila Schneider cell line)安定発現系、哺乳類細胞発現系を用いて発現し、培養上清中に可溶型二量体として産生した。
|
Research Products
(10 results)