2014 Fiscal Year Annual Research Report
HLA-DP5-DR53関連疾病のゲノム・免疫学的解析
Project Area | HLA polymorphism, disease and evolution |
Project/Area Number |
22133009
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
笹月 健彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別主幹教授 (50014121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 匡史 独立行政法人国立国際医療研究センター, 研究所, 室長 (00333790)
田中 芳彦 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00398083)
岸川 禮子 独立行政法人国立病院機構福岡病院(臨床研究部), アレルギー科, 医長 (50450945)
森 晶夫 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 先端技術開発研究部, 部長 (80251247)
岡村 建 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (90150432)
吉開 泰信 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (90158402)
野田 光彦 独立行政法人国立国際医療研究センター, 糖尿病研究連携部, 部長 (90237850)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | HLA / スギ花粉症 / グレーブス病 / 橋本病 / 立体構造 / HLA-DP5 / VAV3 |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画研究は、HLA-DPB1*05:01と相関を示すスギ花粉症、自己免疫性甲状腺炎(グレーブス病、橋本病)について、原因HLA分子の同定、病因ペプチドの同定、病因HLA・ペプチド複合体の構造の解明、を順次進め、これら三疾病の病因の解明と治療法開発への道を招くことを目的としている。平成26年度の研究実績は以下の通りである。 スギ花粉症において、HLA-DP5・CriJ-1(9mer)複合体の立体構造をA02横山らとの共同研究により解明した。さらに、HLA-DP5・CriJ-1(13mer)複合体が示す新たな複合体間相互作用を同定した。すなわち、DP5分子から外側に伸びたペプチドN末端が、隣接するDR分子と相互作用することによって、DR5・ペプチド複合体の直線的な集合体が形成され、さらにそれがDP5分子で保存されている残基をインターフェースとして互いに結合し、最終的にペプチドを一様にT細胞側に提示する形で平面的に会合することを明らかにした。これは、抗原ペプチドが細胞表面上でのHLA分子の物理的性状を制御することを示唆し、免疫応答制御機構の新機軸の発見である。HLA-DP5拘束性9merあるいは13mer特異的なT細胞クローンを樹立し、9merと13merペプチド、ならびにそれらの変異ペプチドを利用して、本研究で発見した立体構造の免疫制御における意義を細胞免疫学の観点から検討している。 また、これまでに収集した約580名の自己免疫性甲状腺炎患者臨床情報を用い、HLA遺伝子型と自己抗体価との関連を検討した。その結果、グレーブス病において、HLA-DP5が抗サイログロブリンおよび抗TPO自己抗体産生に対して抑制的に作用することを明らかにした。さらにグレーブス病と橋本病の遺伝要因の差異を解明するために、ゲノムワイドでの相関解析を、グレーブス病547名、橋本病446名に対して実施し、橋本病感受性遺伝子VAV3遺伝子を同定した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Identification of independent susceptible and protective HLA alleles in Japanese autoimmune thyroid disease and their epistasis.2014
Author(s)
91)Ueda S, Oryoji D, Yamamoto K, Noh JY, Okamura K, Noda M, Kashiwase K, Kosuga Y, Sekiya K, Inoue K, Yamada H, Oyamada A, Nishimura Y, Yoshikai Y, Ito K, Sasazuki T.
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Journal Title
J Clin Endcrinol Metab.
Volume: 99
Pages: E379-E383
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Structural Basis for the Specific Recognition of the Major Antigenic Peptide from the Japanese Cedar Pollen Allergen Cry j 1 by HLA-DP5.2014
Author(s)
99)Kusano S, Kukimoto-Niino M, Satta Y, Ohsawa N, Uchikubo-Kamo T, Wakiyama M, Ikeda M, Terada T, Yamamoto K, Nishimura Y, Shirouzu M, Sasazuki T, Yokoyama S.
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Journal Title
J Mol Biol.
Volume: 426
Pages: 3016-3027
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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