2011 Fiscal Year Annual Research Report
ベーチェット病などのHLA関連遺伝性眼疾患における疾患特異的な多型の網羅的探索
Project Area | HLA polymorphism, disease and evolution |
Project/Area Number |
22133010
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
水木 信久 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90336579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 重昭 北海道大学, 医学研究科, 特任教授 (50002382)
河越 龍方 横浜市立大学, 医学研究科, 特任助教 (20564800)
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Keywords | HLA関連遺伝性眼疾患 / ベーチェット病 / サルコイドーシス / 原田病 |
Research Abstract |
多くの遺伝性眼疾患でHLAとの有意な相関が報告されている。本研究の対象疾患であるベーチェット病、サルコイドーシス、原田病についても人種を問わずHLAとの顕著な相関が報告されており、各々の疾患の発症にHLA遺伝子が深く関与していることは疑いない。近年各疾患を対象に、HLA領域の解析が進められ、疾患と相関する新たなHLA遺伝子または非HLA遺伝子が同定されている。しかしながら、HLAは高度の多型性を示すとともに、強固な連鎖不平衡を有するため、疾患と真に相関するHLA遺伝子あるいは非HLA遺伝子は未だ確定されていない。また、HLAは人種による遺伝子頻度の多様性も示すことから、疾患とHLAの相関に人種差が認められる場合も報告されている。したがって、本研究においてHLA領域を対象にゲノムリシークエンシングを遂行することにより、各々の疾患の真の疾患感受性HLA遺伝子あるいは非HLA遺伝子を確定する。さらに、私達が確定した病因遺伝子と結合する病因ペプチドの検索およびその病因ペプチドの結合阻止分子の同定を行う。これらの成果はHLA関連遺伝性眼疾患の病態の解明に繋がるとともに、HLA分子標的薬の開発を可能にし、HLA関連遺伝性眼疾患の根治治療への道を拓く。 平成23年度は、ベーチェット病およびサルコイドーシスを対象にHLA領域の網羅的なSNP解析を行い、両疾患におけるHLA領域のSNP清報を取得した。また、各疾患の病因HLA遺伝子を対象にしたトランスジェニックマウスおよびノックアウトマウスの作製を試みた。今後、本研究を継続して遂行することで、HLA関連遺伝性眼疾患の病態の解明が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、ベーチェット病およびサルコイドーシスにおいてHLA領域の網羅的なSNP情報を取得している。 また、ベーチェット病、サルコイドーシスおよび原田病の病因HLA遺伝子を対象にしたトランスジェニックマウスおよびノックアウトマウスの構築も既に着手している。したがって、本研究は当初の研究計画のとおり、順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
ベーチェット病およびサルコイドーシスについては、平成23年度に得られたHLAの遺伝情報を検証し、疾患の発症に真に関与する遺伝因子の特定を行う。原田病については、平成24年度よりHLA領域の網羅的な解析を開始する。 また、平成23年度に引き続き、ベーチェット病、サルコイドーシスおよび原田病の病因HLA遺伝子を対象にしたトランスジェニックマウスおよびノックアウトマウスの作製を行う。作製されたトランスジェニックマウスおよびノックアウトマウスを観察し、各疾患発症の有無を解析することで、HLA関連遺伝性眼疾患発症機構の解明を行う。
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Research Products
(12 results)