2010 Fiscal Year Annual Research Report
がんの統合的ゲノム・エピゲノム解析と治療標的分子シーズの探索
Project Area | Integrative Systems Understanding of Cancer for Advanced Diagnosis, Therapy and Prevention |
Project/Area Number |
22134002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小崎 健一 東京医科歯科大学, 硬組織疾患ゲノムセンター, 特任准教授 (50270715)
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Keywords | がん / 分子標的 / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子 / システム生物学 / 遺伝子ネットワーク / ゲノム / エピゲノム |
Research Abstract |
がんの統合的ゲノム・エピゲノム解析と治療標的分子シーズの探索を推進するために、今年度は、がん幹細胞、EMT制御異常、ならびに浸潤・転移に関する新規in vitro/in vivo実験モデル系の開発に注力した。さらに、食道扁平上皮癌、口腔扁平上皮癌、大腸癌、肝細胞癌、子宮体癌さらに神経芽細胞腫などを対象にゲノム・エピゲノム解析を実施して各種がんのゲノム・エピゲノム解析データ、腫瘍バンク、組織アレイ等の技術とリソースを整備した。これらを基盤に次世代型シーケンサーとその応用技術(ChIPシーケンス他)、BAMCA法やMeDIP法などメチル化DNAハイスループット解析の実施体制を整備した。取得した膨大ながんオミクス情報を、計算科学者との共同研究によってシステム生物学的に解析することで、疾患としての「がん」における現象ごとに異なるがん特性の分子機序を解明する基盤を構築した。以上より、がん臨床に導入可能な、がんの存在診断、病態診断、リスク診断などの個性診断バイオマーカーを探索するとともに、がん分子標的治療のシーズとなる「Real target」の同定が可能になると期待できる。実際、独自に確立したin vitro/in vivo実験モデル系において、合成二本鎖RNAライブラリーの機能的スクリーニングによる網羅的探索システムを構築し、これによりRNA創薬を視野に入れた子宮体癌、口腔癌、肝細胞癌などで癌抑制型マイクロRNAの同定に成功している。
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Research Products
(52 results)