Planned Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
自然物体が持つ複雑な刺激形状に関する情報と光沢等の質感の初期脳における情報表現を調べるため、極限まで単純化した質感刺激と解析法の開発を中心に研究を実施した。光沢感に密接に関係するハイライトにたいする視覚野細胞の反応と形の知覚メカニズムの物体形状の違いに対する反応とを区別して研究するためには、実験に使用する視覚刺激と解析法を工夫しなけれはならない。これらの刺激を生成・提示し、多くの細胞からのデータを記録するために、基本実験システムとソフトウエアの開発を行った。また、刺激の一つとして、2次元サイン波に光沢やテクスチャーを付加した刺激を開発した。光沢刺激の輝度分布は比較的少数のスペクトル成分に分解できる。こうした少数の成分の相互関係の中に光沢情報が埋め込まれていることを利用し、成分の相互関係と光沢感および細胞の反応の連関を調べる実験系を開発した。さらに、開発および実験と並行して、佐々木を中心に両眼での実験を行うための開発と実験準備を行った。両眼の実験に使用する刺激は、単眼のものと基本的に同様であるが、左右の刺激の成分の相互関係の数が単眼の2乗となるため、条件数をできるだけ減らす最適化を行い、実験の効果的な実施に備えた。後者の視覚野細胞の両眼特性に関しては、一次視覚野の個々の神経細胞が伝えている3Dステレオ立体視情報の詳細を、3次元空間において初めて完全な形でとらえることに成功し、神経細胞1個が伝える立体視情報の最小単位を明らかにした。また、3次元受容野の内部に複数の視差検出器を持つ細胞も割合にして1/3ほど存在することがわかった。
All 2010 Other
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Journal of Neuroscience
Volume: 30 Pages: 13826-13837
http://ohzawa-lab.bpe.es.osaka-u.ac.jp/
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/jpn/events/achievement/post-32/