2013 Fiscal Year Annual Research Report
生体システム特性の原理的理解に向けた有機化学合成法の研究
Project Area | Establishment of Integrative Multi-level Systems Biology and its Applications |
Project/Area Number |
22136006
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
張 功幸 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (50347423)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
好光 健彦 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (30301576)
|
Project Period (FY) |
2010-06-23 – 2015-03-31
|
Keywords | 有機化学 |
Research Abstract |
薬物等の低分子化合物と蛋白質の相互作用を原理的に理解するためのモデル理論を、実験科学的に検証することは本領域研究の成功に必須である。本研究では、モデル理論の検証を真に効果的に行うための実験ツールとなる低分子化合物の様々な置換誘導体合成と考慮した高効率的迅速合成法の開発を行うとともに、合成した低分子化合物群を円滑に供給することで、本領域研究の発展に貢献する。その目的の実現に向けて、平成25年度は以下の成果を得た。 本領域研究内の共同研究に関しては、これまでに行ってきた計画研究班(A02-2班、A02-3班)に加えて、新たにA01-1班との共同研究を開始した。A01-1班との共同研究では、標的化合物の短工程合成法を確立するとともに、その供給を実現した。また、公募班との共同研究も、新たに開始した(昨年度と合わせて2件)。それに関しても、既存の合成法を改良することで、標的化合物の効率的供給を実現した。 上記に並行して、様々な低分子化合物の供給に即座に対応すべく、新規合成方法論の開発も検討した。研究実施計画に基づき、含窒素複素環化合物ならびに核酸アナログを主とした生体ミミック分子の新規合成法の開発に成功した。さらに当初計画していた新規ハロゲン化反応並びにラジカル反応を鍵とする有機合成化学手法を開発すると共に、抗生物質ナピラジオマイシンの主要骨格の構築、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤クラビラクトンB 並びにキク科植物由来のノルセスキテルペン リグデンタトールの全合成に成功した。以上の成果は、高度に官能基化された複雑な化学構造を有する有機物質の供給をもたらす有機合成化学手法の確立を意味し、本新学術領域の発展に資することが期待される。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、(1) 本新学術領域内での化合物供給を通じた共同研究と、(2) 効果的な化合物供給を可能にする合成法の開発を行う。前者の共同研究では、領域内の計画班や公募班と新たに開始し、化合物の供給を達成した。さらに後者に関しても、新たな合成手法を開発することに成功した。いずれの成果も、当初の計画を十分満たすものであった。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在までのところ、研究領域内の計画班や公募班に必要な化合物群の供給ならびに効率的な化合物供給を視野に入れた合成方法論の開発は、概ね当初の研究計画通りに進展している。今後も当初計画に沿って、領域内の他のグループへの化合物供給ならびに有用な新規合成法の開発に関する研究を引き続き行っていく予定である。
|
Research Products
(28 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] An Integrated Approach to the Discovery of Potent Agelastatin A Analogues for Brain Tumors: Chemical Synthesis and Biological, Physicochemical and CNS Pharmacokinetic Analyses2013
Author(s)
Li, Z.; Shigeoka, D.; Caulfield, T. R.; Kawachi, T.; Qiu, Y.; Kamon, T.; Arai, M.; Tun, H. W.; Yoshimitsu, T.
-
Journal Title
Med. Chem. Commun.
Volume: 4
Pages: 1093-1098
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-