2022 Fiscal Year Annual Research Report
情報処理技術を活用した文理融合次世代コーパスの構築に基づくモダリティ横断
Project Area | Embodied Semiotics: Understanding Gesture and Sign Language in Language Interaction |
Project/Area Number |
22H05016
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
菊地 浩平 筑波技術大学, 産業技術学部, 助教 (60582898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 将吾 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (00512261)
牧野 遼作 早稲田大学, 理工学術院総合研究所(理工学研究所), 次席研究員 (10780637)
大須賀 智子 国立情報学研究所, データセット共同利用研究開発センター, 特任研究員 (10435505)
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Project Period (FY) |
2022-05-20 – 2025-03-31
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Keywords | データ共有 / 個人情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は研究グループが保有している既存データを用いて,次世代コーパスの構築に向けた諸課題の検討を実施することとした.具体的に付与するラベル名等の検討だけではなく,データを共有・公開するにあたって注意が必要な法的・制度的なポイントや,コーパス構築に関する諸問題の整理を中心に行い,論点の整理を行った. コーパス研究に多くの関係者を巻き込んだ研究環境を構築していくにあたっては,コーパス研究をオープンサイエンスの文脈に位置づけた検討が必要である.この時,従来から検討されてきたように,個人情報保護に関する諸課題を解決しなければならない.特に問題になるのは,研究推進にあたって検討されている制度面のグランドデザインと,各研究分野ごとに異なる手法や理論に基づいたデータ収集法が必ずしも一致しないことだと考えられる. 本研究課題ではこれらの諸課題に関する知見を共有するため2023年2月に公開研究会を開催し,100名を超える参加者を得た.研究会では,研究協力者に,起こりうる現実・リスクの可能性を理解した上で同意をしてもらうことが改めて強調された.これは説明義務違反で責任を問われることになりかねないという,研究者やその所属組織の側の問題として重要な観点である.一方で,協力者に同意書への署名を要求することが,協力者と研究者あとの間で信頼関係を構築しようとしたときに,必ずしも良い方法とは言えない場合があることも指摘された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ保管機関から他機関へのデータ共有を行うにあたって,要求されたの研究倫理上の条件を解決するのに時間を要したため.
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Strategy for Future Research Activity |
データ共有にかかる課題は解決されたため,コーパスデータ整備のための作業ロードマップ等を計画研究班間の連携のもとに作成・共有し,必要な人員・環境を整えた上で実行していく.
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