2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Chemical Biology using bioactive natural products as specific ligands: identification of molecular targets and regulation of bioactivity |
Project/Area Number |
23102013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
叶 直樹 東北大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (40317293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 健郎 筑波大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (60281648)
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Keywords | 生理活性化合物 / 標的タンパク質 / アフィニティー精製 / カルベン / 光親和性基 |
Research Abstract |
本年度はまず光親和型小分子固定化アフィニティー樹脂技術の改良を開始した。光反応性基であるアリールトリフルオロメチルジアジリン基とアフィニティー樹脂担体を繋ぐリンカー鎖部をフルオロカーボンに変換した新規アフィニティー樹脂を作成するために、フルオロカーボンリンカーの合成までを行った。また、人工ホストーゲストペアであるhydroxycucurbit[7]uril(HO-CB[7])と1-trimethylammonio-methyferrocene(AFC)をビオチンーアビジンに代わる新規分子標的探索ツールとして用いるために、文献記載の手法に準じてAFCとCB[7]の合成を行った。CB[7]の合成に関しては、当初はCB[7]と共に生成するCB[5]やCB[6]との分離が困難であったが、最近、収率は低いものの、CB[5]やCB[6]が混入していない純粋なものとしてCB[7]を得ることにようやく成功したので、次年度はこれを用いてHO-CB[7]導入アフィニティー樹脂を作成する予定である。 一方、今年度は、動物細胞に液胞化を誘導する天然由来マクロラクタムheronamide Cの分子標的の探索研究に先駆けて、まず化合物を供給する目的でheronamide Cの合成を検討した。文献既知の化合物から誘導したC1-C5フラグメントとC6-C10フラグメントをアルキン-アルキンカップリングで連結し、C1-C10フラグメントを光学活性体として得た。一方、C12-C27フラグメントも、エナンチオ選択的トランスファーアミノアリル化を鍵段階として合成することに成功した。また、同様な活性を有するビセニスタチンの作用機作解析のため、ビセニスタチンの液胞化誘導に関わる因子や細胞内標的分子の同定を試み、液胞化誘導時の初期エンドソーム制御に中心的な働きを持つRab5や、膜脂質成分であるコレステロールが重要であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H23年度の目的ではH23年度中にフルオロカーボンリンカーを導入した新規光親和型アフィニティー樹脂の調製を達成する予定であって、この目的は必ずしも達成できていないが,他の研究内容に順調な進展が見られているので、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
大枠は今回の研究計画に従って推進する。一方、共同研究者とより密な連携のもとで共同研究を推進するために、メール等での打ち合わせに加えて、定期的にお互いの研究現場を訪問し、ディスカッションを重ねて研究の方向を明確にする。
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Research Products
(31 results)