2014 Fiscal Year Annual Research Report
ポリエーテル天然物を基盤としたイオンチャネル選択的阻害剤の創製と機能解析・制御
Project Area | Chemical Biology using bioactive natural products as specific ligands: identification of molecular targets and regulation of bioactivity |
Project/Area Number |
23102016
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 誠 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (80235267)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ポリ環状エーテル / ガンビエロール / 電位依存性カリウムイオンチャネル / 阻害剤 / 機能解析 / 天然物リガンド / 光親和性標識プローブ / リガンド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,海洋ポリ環状エーテル天然物リガンド・ガンビエロールの電位依存性カリウムイオンチャネル(Kvチャネル)に対する阻害活性発現に必要な最小構造単位をを持つ活性単純化類縁体を開発し、詳細な機能解析を行うことことを目的とし、イオンチャネルサブタイプ選択的阻害剤の合理的設計のための分子基盤を構築することを目指した。 本年度は、昨年度までに得られたガンビエロールの最小活性構造単位である4環性類縁体の構造を基盤として、光反応性基とビオチンタグを導入した光親和性標識プローブの設計。合成を行った。しかし、分子プローブのリガンド合成における鍵工程の立体選択性および再現性に課題を残したため、生物活性評価を行うために十分なサンプルを確保できなかった。このため、リガンドの改良合成ルートの再設定と反応条件の精査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最大の理由は、当初計画していた合成ルートでは光親和性標識プローブのリガンドを立体選択的に合成することが困難であった点にある。このために、新たな合成戦略を設計することにより、リガンドの合成計画の見直しと反応条件の検討に予想外の時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
ジアステレオ選択的な閉環メタセシス反応による7員環エーテルの構築法の開発と一般性の検証を行うことにより、光親和性標識プローブのリガンドの効率的合成法を開発する。さらに、光親和性プローブの合成と電位依存性カリウムイオンチャネルにおけるリガンドの結合部位の探索と同定を行う。
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