2011 Fiscal Year Annual Research Report
素粒子標準模型の精密検証で探るテラスケール物理現象
Project Area | Particles Physics opening up the Tera-scale horizon using LHC |
Project/Area Number |
23104004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藏重 久弥 神戸大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20205181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 修 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (30178636)
山崎 祐司 神戸大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00311126)
花垣 和則 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (40448072)
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Keywords | 素粒子実験 / 陽子・陽子衝突 / 粒子加速器 |
Research Abstract |
7TeVでの陽子・陽子衝突事象の解析データから測定器のさらなる理解を進め、標準理論を高い精度で検証していった。ミューオン検出器(藏重)、トリガー(山崎)の知識を活かして、背景事象の少ない解析が可能であるミューオンへの崩壊チャンネルに重点を置き、「W/Z粒子の生成断面積測定」の解析を行い、結果を発表した。また、二つのZZ終状態に対して解析を行い、標準模型ではあり得ない「ZZZの3点ゲージ結合(TGC)」についても上限値を求めた。 また、W/Zからのミューオンの背景事象を理解するためには、ボトムジェットからの高い運度量を持つミューオンの生成過程の測定が重要となり、ボトムジェットの識別には、内部飛跡検出器の理解(花垣)が必要不可欠である。昨年度は、「ボトムジェットを伴うWの生成断面積」の解析を行った。 2012年1月6,7日,神戸大学百年記念館において、 研究会「先端加速器LHCが切り拓くテラスケールの素粒子物理学」 を開催し、理論と合同で2011年の結果について議論した。 また、ミューオン検出器の開発については ・マイクロパターン検出器試作品について、放電現象の研究 ・ミューオントリガーモジュールの研究 について研究開発をおこない、International Workshop on ATLAS Muon Trigger Upgradeで報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおきなトラブル無く加速器、検出器とも稼働して、当初予定された積分ルミノシティを達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
2012年度は衝突エネルギーが8TeVに増強され、積分ルミノシティ5fb-1以上見こまれる。データの解析を進め、今年冬からのシャットダウンまでのデータで、どこまで精度の高い解析ができるかに重点をおいていく。
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Research Products
(8 results)