2015 Fiscal Year Annual Research Report
レアメタルを用いないカップリング反応による精密合成設計
Project Area | Advanced Molecular Transformations by Organocatalysts |
Project/Area Number |
23105006
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
北 泰行 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (00028862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 寿文 立命館大学, 薬学部, 准教授 (50423116)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 触媒・化学プロセス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、未来に残る持続可能な分子変換の実現を目指し、レアメタルを用いないカップリング反応剤として低毒性かつ安全で天然に豊富に存在するヨウ素を鍵として用いる、有用物質の合成を志向した新規反応システムの設計と開発を行った。実施計画最終年度となる平成27年度は、これまでの基盤計画研究を完遂するとともに、独創的な有機合成手法の確立と有用物質の創生を視野に、我々がすでに有するヘテロ原子等の導入技術や連続的カップリング法等と組み合わせ、天然物や生物活性物質、高分子重合体等への応用研究を推し進めた。また、これまでに開発した革新的メタルフリーヨウ素カップリング法の拡大展開として、それぞれの活性種や活性化法を組み合わせた新しいハイブリッド型カップリング法の開発や炭素-炭素結合形成以外への応用、カップリングの連続化、カップリング法におけるキラル中心の不斉制御、複雑な天然物合成への応用についての目標を概ね達成した。我々のヨウ素触媒法の有用性を相対的に図る尺度として、慣用的な遷移金属触媒を用いたカップリング法との比較を行い、その優位性や特徴を明らかにするとともに、リサイクル等の実用的な反応剤や有機触媒酸化カップリング法への展開、環境にやさしい無溶媒および水中での反応系を開発することで、未来に残る持続可能な分子変換技術としての質的変換についても前進させた。 以上の研究を通じて、新学術各領域研究者間での応用用途に関する共同研究を率先して進め、期間内での研究計画の着実な遂行と新たな研究領域の創造に向けた柔軟な取り組みを行った。特に最終年度は、関係のある物理化学や計算化学の研究者との連携により、本課題についての実験化学的結果と理論化学との整合化を図り、今後の新しい有機合成化学的手法の開発展開へとつながる有益な反応化学的知見を得た。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(39 results)